スコアが大きく動く「ムービングデー」の土曜日。渋野は66の猛チャージで頂点を狙える2位につけた。「最近の自分と全く違い過ぎて、心からゴルフを楽しんでいる」。予選落ちが続いていた不振がうそのようだ。 ピンそばに寄せる好ショットを連発した。前半でスコアを一つ伸ばすと、10、11番で連続バーディー。「一番うれしかった」と振り返ったのが、2日続けてボギーをたたいていた難関ホールの14番(パー4)だ。残り194ヤードから3番ウッドでピンまで約2メートルに2オン。「リベンジしたい」との宣言通り、バーディーを奪った。 初日に首位発進した後も予選落ちの不安が頭につきまとった。決勝ラウンドに進んだことで、「失うものはない」と重圧から解き放たれた。久しぶりに最高峰の舞台を満喫できているといい、ラウンド中の渋野に代名詞のスマイルが戻ってきた。この日もリンクスに吹いた強風を苦にせず、「風があった方が得意なのかな」とおどけた。 優勝した3年前の再現へ、吉兆もある。当時も最終日で同組だった首位のブヘイと再び一緒に回る。「もちろん覚えている。めちゃくちゃうれしいし、負けないように頑張りたい。上を目指したい」。5打差からの大逆転優勝をにらんだ。 (ガレーン時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕第3ラウンド、ショットを打つ渋野日向子=6日、英ガレーン 〔写真説明〕第3ラウンドで笑顔を見せる渋野日向子=6日、英ガレーン