積極性が最後に実を結んだ。全イの赤羽が接戦に終止符を打つ3ラン。「サヨナラホームランは初めて。めちゃくちゃうれしい」と喜んだ。
 4―4の九回2死一、二塁。サヨナラ打ならばMVPに選ばれることは頭にあった。「初球から振る気持ちでいった。何とか打ってやろうと」。強気にいったが直球を続けて空振り。追い込まれた後、バットを少し短く持って3球目の148キロを左翼席へ運んだ。ダイヤモンドを一周すると、本塁付近で手荒い祝福を受けた。
 長野県出身で、BCリーグ信濃から育成で入団した2年目。同僚の武岡に代わって出場が決まり、「こういう舞台に立てるのは貴重な経験」。途中出場で2四球を選んで盗塁も決め、巡ってきたチャンスでアピールした。
 昨季日本一に輝いたヤクルトの選手層は厚いが、「まずは支配下選手にならないと1軍に上がれない。打撃を向上できたら」。激しい競争に食い込もうとする気概は十分だ。 (了)
【時事通信社】
〔写真説明〕9回、全イースタンの赤羽(ヤクルト)がサヨナラ3ランを放つ=23日、長崎ビッグN
〔写真説明〕9回、サヨナラ3ランを放ち、チームメートと喜ぶ全イースタンの赤羽(ヤクルト・左から4人目)=23日、長崎ビッグN
情報提供元: 時事通信社
記事名:「 積極性実らせ劇的一発=支配下目指すヤクルト赤羽―プロ野球・フレッシュ球宴