国立競技場には、5万6131人。「満員御礼」となった新たな聖地で、横浜Mが歴史を刻んだ。今季最多の5点を挙げてJ1通算500勝を達成。「私はロマンチストではないが、歴史にずっと刻まれる。うれしい」。マスカット監督は冗舌に振り返った。 清水はJリーグ創設当初から参加する「オリジナル10」の仲間。クラブ30周年を記念した相手のホーム試合で、主役の座を奪ったのはレオセアラだった。 開始早々に西村の先制点を導くと、ハットトリックをやってのけた。見せ場は2―2とされた後半4分から。鮮烈なミドルを決めて勝ち越すと、直後にも追加点。前節も2得点2アシストと活躍した勝利の立役者は「これをベースに続けていきたい」と頼もしい。 この日2アシストの水沼は、横浜Mの1勝目を旧国立で見ていた。Jリーグの幕開けとなった1993年5月。V川崎(現東京V)との一戦で、クラブの先輩でもある父貴史さんに声援を送った。「歴史をつくることに携われた。運命的なことだと思う。今年は一番上を狙う」。感慨に浸りながらも力強く誓った。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕後半、勝ち越しゴールを決める横浜Mのレオセアラ(右)=2日、国立 〔写真説明〕後半、ゴールを決めてハットトリックを達成し、喜ぶ横浜Mのレオセアラ(中央左)=2日、国立