昨年のドラフト会議。全支配下指名選手で最後に名前を呼ばれたのが日本ハムのドラフト9位、上川畑だった。NTT東日本からプロ入り。高い評価を得たのは守備力だが、1年目の今季はバットで結果を残しており、この日は効果的な追加点の一打を放った。 一回に先制してから、打線はオリックス山本の前に沈黙。リードはわずか1点。次の1点が欲しい展開で、六回2死満塁の絶好機に代打で名前を呼ばれた。「試合のターニングポイントになる」。球界を代表する右腕の153キロを右翼線へ運ぶ2点二塁打。「結果を残せてよかった」。身長167センチのルーキーは、塁上で拳を突き上げて喜んだ。 右膝の故障の影響で5月下旬にプロデビュー。その後は攻守で存在感を発揮し、正遊撃手の座を奪おうとしている。6月26日のソフトバンク戦では終盤に同点ソロを放ち、勝負強さも見せた。 新庄監督は体への負担を考慮してこの日スタメンを外したが、「思い切りがいい」と高評価。上川畑は「走攻守で活躍できるようにこれからもやっていきたい」と決意を新たにした。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕6回、2点二塁打を放つ日本ハムの代打・上川畑=2日、札幌ドーム