奪三振ショーから一転した。ロッテの佐々木朗は四回2死までに10奪三振をマークしたが、右手指のまめがつぶれ、四回を投げ終えて降板した。 変化球の切れが抜群だった。先頭西川をワンバウンドのフォークで三振に。暴投で振り逃げを許したが、続く小深田、浅村を空振り三振。島内は見逃し三振で仕留め、最高の出だしを見せた。 三回は速球で押した。浅村には最速162キロで決めるなど、3人いずれも見逃し三振で片付けた。しかし、四回途中で右手の指を気にし始め、球が大きく抜けた。ユニホームには血がついていた。 佐々木朗は三振の魅力を「前に打球が飛ぶとミスも出る。確実にアウトを取れるところがいい」と語るが、「長いイニングを投げる」という観点で見れば、「三振は3球以上かかってしまう」。この日は10奪三振の半分が3球三振。難題を解決するかのような投球を見せていた。 憧れの田中将との2度目の投げ合いは、佐々木朗にとって不本意な形で終わった。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕4回を投げ終え、ベンチに戻るロッテ先発の佐々木朗=1日、ゾゾマリン