最後の打者を一ゴロに仕留め、一塁へベースカバーに入ってアウトを取ると、オリックスの山岡の顔に笑みが広がった。散発4安打に抑えて2018年以来となる完封。「これを続けられる投手はすごいし、そういう投手になりたいという気持ちがすごく芽生えた」と充実感に浸った。 風速10メートルを超える強風が吹く難しい条件の中での登板。いつもと球の変化が違うことに戸惑いつつも、「新しい自分だなと思いながら投げた」と割り切った。 能見投手コーチからは「力んで上体だけで投げるのは避けよう」と助言をもらい、体全体を使って投げることを意識。「真っすぐである程度押せた」。チェンジアップなど緩い球も有効に使い、テンポ良く108球を投げ切った。 規定投球回数を満たし、防御率1.51でチームメートの山本を抜いてリーグトップに立った。「あした投げる投手(山本)にすぐ抜かれると思うので、頑張って付いていこうと思う」。その言葉にライバル心をのぞかせた。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕力投するオリックス先発の山岡=24日、ゾゾマリン 〔写真説明〕7回、ピンチを切り抜けたオリックスの山岡=24日、ゾゾマリン