交流戦に入り、昨季の本塁打王にようやくエンジンがかかってきた。オリックスの杉本が1点リードの三回に4号2ラン。勝利を引き寄せる2試合ぶりの一発に、「コトイチ(今年一番)。打ち方も良かった」と口も滑らかだった。 1死二塁の好機で失投を逃さなかった。1ボールから中に入ってきた速球を捉えてバックスクリーンへ。一回無死一、二塁では遊飛に倒れており、「1打席目のチャンスで打てていなかったので、何とか打ててよかった」。七回にも追加点につながる右前打を放った。 開幕から低空飛行で、4月下旬に新型コロナウイルス陽性の判定を受けて離脱。苦しい時期が長かったが、昨季のように「振り過ぎないこと」を意識して復調。「力み過ぎても駄目だし、当てにいき過ぎても駄目。バランス良く考えてやっている」。交流戦では打率4割6厘をマークしている。 昨季、チームは交流戦の優勝を弾みに、リーグ制覇を果たした。「一試合一試合、必死にやっている」と意気込む主砲がこのまま波に乗れば、その再現も見えてくる。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕3回、2ランを放つオリックスの杉本=1日、横浜