フェンシングのワールドカップ(W杯)は7日、チュニジアのハマメットで女子サーブル個人が行われ、江村美咲(立飛ホールディングス)が優勝した。サーブルの日本勢がシニアのW杯で優勝するのは男女を通じて初の快挙。小林かなえ(三重ク)も3位に入り、自身初の表彰台に立った。 江村はウクライナ選手に勝って4強入りし、準決勝で小林に15―12で勝利。決勝は世界ランキング9位のギリシャ選手を15―13で破った。 大分県出身の江村は昨夏の東京五輪代表で、1988年ソウル五輪のフルーレに出場した宏二さんを父に持つ。W杯では2位がこれまでの最高だった。日本協会を通じ「1試合目で反省点が多かったので、攻撃的に修正して戦ったのがよかった。ずっと目標にしていた金メダルに手が届きうれしいが、まだ実感が湧かない」とコメントした。 馬上での剣術が起源とされるサーブルは上半身への攻撃のみが有効で、速い試合展開が特徴。2008年北京五輪で太田雄貴が銀メダルを獲得したフルーレや、東京五輪の男子団体で日本が金メダルに輝いたエペに比べて日本勢の活躍は少なかった。 (時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕フェンシングのワールドカップで優勝し、笑顔を見せる江村美咲(左)。右は3位の小林かなえ=7日、チュニジア・ハマメット(日本フェンシング協会提供)