前日は相手の4番吉田正に2本塁打を浴びて惜敗。西武の山川は「全然かなわないが、僕は僕の打ち方がある。ホームランは負けたくない」。今度はお返しとばかりに西武の主砲が接戦にけりをつけた。 3三振に終わっていたが、九回の打席には「投手も代わったので引きずらずに」との気持ちで入れた。ビドルのカーブを捉えると、打球はあっという間に左翼席へ達し、「会心だった。真っすぐを待って変化球に対応できた」。リーグトップを独走する9号は自画自賛の一発だった。 右足首を故障した際に、体が前に流れる癖がついてしまい、スイングが鈍った。けがを転機に軸足を意識するようになり、「自分は動かず、バットが一番走るところで打てている」と好調の要因を分析する。 4月上旬には7連敗を喫するなど苦しんだチームも山川が右脚けがから復帰後は7勝4敗と上向きだ。辻監督も「山川が打っている時は勝っている。本当にありがたい」。主砲に最敬礼だった。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕9回、勝ち越しのソロ本塁打を放ち、ベンチ前で喜ぶ西武の山川(手前)=1日、京セラドーム