3試合にまたがり52まで伸びた連続アウトの記録は、意外にあっさり途切れた。一回、ロッテの佐々木朗が先頭の福田に投じた初球。159キロの直球を右前に運ばれた。敵地は安打一本とは思えぬ盛り上がりだったが、表情は変わらない。調子が悪くても粘りの投球で5回2失点。過去2試合、快投を続けた姿とは程遠かったが「走者を背負っても乱れることなくできた」と安堵(あんど)感に包まれた。  2週間前に完全試合を達成したオリックスとの再戦。前回とは違って直球で空振りが取れず、ファウルで粘られた。「ストライクを取ることにいっぱいいっぱいだった」。本拠地とは違うマウンドに、暑さも重なり、抜群だった制球が5四死球と荒れた。  毎回走者を許す苦しい展開に無失点で耐えたが、五回。安打と2四球で無死満塁となり、投ゴロ併殺打の間に23イニングぶりに失点した。なお2死三塁。前回完璧に封じた吉田正に外角の直球をさばかれて二塁打。それでも1点差で逆転を許さず、計90球で役目を終えた。  毎試合2桁奪三振を奪ってきたが、この日は4個。「野手に助けてもらって抑えられた」と感謝を繰り返した。井口監督も「5回だったが、ゲームをつくってくれた」と評価した。  早くも昨季の勝利数に並ぶ3勝目。「僕に勝ちがつくこともそうだが、チームが勝ってよかった」。歴史を塗り替えてきた重圧からはひとまず解放された。勝利を求めて腕を振ることは変わらない。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕5回、オリックスの吉田正に適時二塁打を打たれたロッテ先発の佐々木朗=24日、京セラドーム
情報提供元: 時事通信社
記事名:「 不調でも粘って白星=佐々木朗「乱れずできた」―プロ野球・ロッテ