【ニューヨーク時事】プロ野球ロッテの佐々木朗希投手が10日の完全試合(オリックス戦)など、一人の走者も出さない投球を続けていることに米球界やメディアが反応した。17日の日本ハム戦も快投を続けた若き右腕について、多くの米メディアが「phenom(天才)」と見出しを掲げて詳しく報じた。 パドレスのダルビッシュ有投手は自らの試合後、佐々木朗について「真っすぐが速いし、フォークも落ちる。世界ナンバーワンの抑え投手が9イニング投げている感じ」。メジャー屈指の変化球投手が、驚いたようにコメントした。 2戦連続の完全試合達成を諦める形で交代させた点は、肯定的に捉えられた。米大リーグでは13日にドジャースのベテラン左腕、クレイトン・カーショー投手が一人の走者も出さず7回80球でマウンドを降りた。サイ・ヤング賞(最優秀投手賞)3度の34歳は「自分の体やチームにとって重要なこと。10月のポストシーズンに備えるには正しい選択」。長いシーズンを見据え、ベンチの判断に納得したことを強調した。 カーショー交代に関連付け、ヤフー・スポーツ(電子版)は「井口監督の判断は理解できる。まだ20歳の若者に無理をさせるのは危険だ」。大リーグでも過去にない快挙達成の夢よりも、交代を支持する論調で報じた。 佐々木朗の能力について、CBSスポーツ(電子版)は直球とフォークボールに注目。計測機器による「変化量」のデータを掲げ、「日本で最高の投手の一人であることは明らかだ」と紹介した。将来の大リーグ入りの可能性に言及するメディアは多く、ニューヨーク・ポスト(電子版)は「メジャー球団は、彼にさらなる興味を抱くだろう」と伝えた。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕ツインズ戦で7回を完全に抑えたドジャースのカーショー=13日、米ミネアポリス(ロイター時事)