広島の左腕、床田の頼もしさが増してきた。緩急を操ってヤクルト打線を6回1失点。味方の援護も呼び込んで今季2勝目をつかみ、「先に点を取ってもらったので、すごく楽に投げることができた。みんなで勝てた」と喜んだ。 「初めて」と言う松山での登板でも、一回を3人で片付けて波に乗った。ストライク先行でテンポ良くアウトを積み重ね、7安打されながらも失点は六回に浜田に許したソロのみ。球数を要してこの回限りで降板したが、3試合連続で試合をつくった。 110キロ台の緩く落ちるパームボールが効果的だった。昨季2軍に落ちた際、試合で打ち込まれ、「もう投げる球がない。パームを投げてみよう」と試した。今季は「決め球にもカウント球にも」と自信を持って投げ込む。捕手の会沢も「真っすぐが良くなっているから、(パームが)より生きる」と実感している。 6年目の今季は初の2桁勝利を目標に掲げる。「やっぱり長いイニングを投げられるようにしたい。初球でストライクは取れたので、その後の球もゾーンで勝負できるように」。課題も明確に、今後も力強く腕を振る。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕力投する広島先発の床田=13日、坊っちゃん