レアル・マドリードが120分間の激闘を制した。試合終了の笛と同時にベンゼマは力尽きたようにピッチに両膝を突き、モドリッチはチームメートと抱き合いながら倒れ込んだ。 苦しい展開だった。後半6分までに2ゴールを奪われ、その後も守勢に回り続けて同30分の失点で2戦合計3―4に。心が折れそうな展開ながら、レアルの選手たちはそこから本領を発揮した。 後半35分、モドリッチのクロスをロドリゴが押し込んだゴールで息を吹き返した。2戦合計4―4で迎えた延長戦では一進一退の攻防が続く中、勝負を決めたのはエースのベンゼマ。延長前半6分、左サイドを抜け出したビニシウスのクロスを頭で押し込んだ。 パリ・サンジェルマン(フランス)を相手に2戦合計で0―2の劣勢から逆転した決勝トーナメント1回戦に続き、窮地で勝負強さを見せた。過去12シーズンで4強入りは10度目。フル出場で攻守に奮闘したモドリッチはテレビインタビューで「信じられない夜だ。苦しんだけど、俺たちは最後まで諦めなかった」。疲れた様子も見せず、笑顔で激戦を振り返った。(マドリード時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕準々決勝第2戦、チェルシー戦でゴールを決めるレアル・マドリードのベンゼマ(右手前)=12日、マドリード(EPA時事)