強風が吹いた午後のラウンド。上位勢が伸ばしあぐねる中、前年王者の松山が粘り強いゴルフを見せて2位に浮上した。「いいプレーができた」。短い言葉に手応えがにじんだ。 パー5の2番でバーディーを決め、3番も2打目を1メートルにぴたりとつけて連続バーディー。同組で、この日5アンダーのトーマス(米国)の勢いにも影響を受けたといい、「引っ張られるような形でいいプレーができた」。持ち前の精度の高いアプローチでチャンスをつくり、序盤から着実にスコアを伸ばして波に乗った。難関ホールが続く後半はボギーなし。クリークに入れた13番(パー5)など、苦しい場面でもパーで切り抜け、流れを手放さなかった。 マスターズで連覇を果たした選手は過去に3人だけ。2001、02年のウッズ(米国)以来となる偉業を視界に捉え、首位と5打差で週末に臨む。「悪くない位置であした、あさってを迎えられる。簡単にはいかないと思うので、しっかり準備したい」。力強く決意を示し、すぐに練習場へ向かった。(オーガスタ時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕第2ラウンドの18番でティーショットを放つ松山英樹=8日、米ジョージア州オーガスタ(EPA時事)