中日の高卒2年目、高橋宏は失点にも動じず落ち着いたマウンドさばき。援護も呼び込み、6回3失点でプロ初白星をつかんだ。 一回に1点を失ったが、二回からは変化球を増やしてリズムが良くなった。丁寧に低めを突き、要所では力強い速球。六回は2死から初めて四球を与え、オスナにも3ボールとなったが「押し切ろうと思った」。速球を続けてフルカウントとし、落ちる球で三振に仕留めた。 打っては二回1死満塁でプロ初安打となる逆転の2点中前打。続けとばかりに野手も援護した。1点差に迫られた直後の六回は石川昂、京田の連続本塁打などでリードが広がり、投球に余裕が生まれた。 3月30日のプロ初登板後は、一度登録を抹消される予定だったが、小笠原が新型コロナウイルス陽性で離脱。すぐに巡ってきた2度目のチャンスで結果を出し、「慎之介さん(小笠原)にいい報告をしたい」と喜んだ。 愛知・中京大中京高2年時に明治神宮大会で優勝しており、神宮のマウンドは「懐かしい気持ち、いいイメージで投げられた」。堂々とした投球で、思い出を積み重ねた。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕プロ初勝利を挙げ、立浪監督(左)と撮影に応じる中日の高橋宏=7日、神宮