ヤクルトの松本直が二回に放った先制2ラン。結果的にこの一振りが決勝打となり、「手応えは良かったけど、入るとは思っていなかった。みんな喜んでくれたかな」。初体験だというお立ち台で、照れくさそうに笑った。  好球必打の姿勢が実った。2死一塁の場面で、福谷の失投を強振。3年ぶり、プロ2本目の本塁打でチームに貢献すると、捕手としても先発高梨をリードし、2勝目をお膳立てした。  昨季チームがリーグ優勝、日本シリーズ制覇を遂げた一方で、自身は2軍生活が続き、「何もできずふがいなさを感じた」。それでも腐らず、進化の可能性を模索してきた。慌てず、強く速く振るという打撃。投手の強みを生かすリード。「1軍に呼んでもらえたら、結果を出せるよう頑張って練習した」。地道に積み上げてきたものがこの日、成果となって表れた。  プロ5年目。正捕手の中村が出遅れている中、攻守で存在感をアピールした。「大きなことは言えないけど、自分のできることはしっかりやろうと思う」。地に足を着け、役割を全うする。(了)【時事通信社】
情報提供元: 時事通信社
記事名:「 3年ぶりアーチが決勝打=5年目の松本直、好リードも―プロ野球・ヤクルト