男子100キロ超級の斉藤は決勝を前に涙をのんだ。初戦で昨年世界王者の影浦を内股で投げて抑え込み、合わせ技で一本勝ち。しかし、準決勝で全日本王者の太田と組み手争いに終始して互いに技が出ず、延長の末に三つ目の指導が同時に出て両者反則負けの思わぬ結末になった。「帰ってまた一からやり直したい、というような試合だった」と肩を落とした。 29日の全日本選手権に世界選手権代表への希望はつないだが、金野強化委員長は「もう一歩、お互いに踏み込む勇気を。技をかけにいく勇気を学んでほしい」と注文を付けた。(了) 【時事通信社】 〔写真説明〕男子100キロ超級準決勝で、両者反則負けとなった斉藤立(左)と太田彪雅=3日、福岡国際センター(代表撮影)