新しい風が、ソフトバンクに20年ぶりの開幕6連勝をもたらした。24歳の大関がプロ初先発で初勝利。「流れに乗って勝ててよかった。ほっとしている」。七回途中6安打1失点、無四球の好投を見せ、笑顔がのぞいた。 仙台大から2020年に育成で入団し、昨年5月に支配下登録された左腕。開幕ローテーション入りが決まっていた松本が、はり治療中の事故で離脱し、急きょチャンスが巡ってきた。 緊張を集中力に変え、「一球一球、一人ひとり」と胸に刻み、球に力を込めた。スタミナを気にせず直球で押し続けたが、球威は最後まで落ちなかった。「終盤は狙われながらも、直球で打ち取ることができた」。六回2死三塁では、中村奨をこの日最速の150キロで左飛に仕留めた。 3軍や2軍の監督の頃からいろいろ相談に乗ってくれた藤本監督からは、何度も「ナイスピッチング」と声を掛けてもらった。「ここからはチームの力になれるように、ということだけ考えてやる」。1軍の戦力としての自覚も芽生えた。(了) 【時事通信社】 〔写真説明〕大関友久