アリゾナの強い日差しの中、背番号27を着けた鈴木がグラウンドへ飛び出した。カブス入りして初めて臨んだオープン戦は2三振に終わったものの、「久しぶりに試合に出ている感じがあって、すごく楽しかった」。日に焼けた顔に高揚感をにじませた。 2番右翼で先発出場。一回の打席に入る前は、緊張で脚が震えたという。初球を思い切りよくスイングしたが捉えきれず、3球三振。三回の第2打席も、ファウルの後に見逃した2球をストライクと判定され、三振に倒れた。「(ファウルは)前に飛ばせた球だった。甘い球を一発で仕留められないとなかなか難しい」と反省。試合を退いた後、屋内練習場で打ち込んだ。 オフの移籍市場では注目選手の一人に挙げられ、5年の大型契約でカブスへ。この日も鈴木の名前がアナウンスされると、キャンプ地を訪れたファンがひときわ沸いた。「うれしかったし、その分、結果を出さないといけないと改めて思った。しっかり頑張りたい」。実感を込めて話し、気合を入れ直した。(メサ時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕ロッキーズとのオープン戦の1回、見逃し三振に倒れ厳しい表情のカブス・鈴木=25日、アリゾナ州メサ