惜しくもあと一歩で入賞を逃したが、バイアスロンの42歳、佐藤は前向きだった。「次に向けて、いい準備はできたかな」。最も力を入れてきた12.5キロ立位は11日。まずは収穫と課題を得た。 この日の10キロ立位。「(射撃で)ミスを減らしてどこまで走れるか」がカギとみていた。射撃は3回目までノーミスで来ていたが、4回目で1発外してしまった。これが響き、入賞圏内から落ちてしまい9位。「狙い過ぎた。悔やまれるところ」と振り返ったが、全体的には「問題なく、安定していた」とうなずいた。 課題は走り。気温が高く、雪が柔らかくなったため、板の滑りが悪くなったという。 生まれつき左手首から先がない。冬季パラは4度目の舞台。強化の一環としてトライアスロンにも挑戦し、2016年リオデジャネイロ夏季大会に出場した経験も持つ。夏と冬の「二刀流」について、「いろんな動作をしないといけないのが一番の楽しさ。難しいのは、道具を使う分、資金も、続ける環境も必要」と語る。 トライアスロンの練習中に肩をけがした影響で、万全でない中で迎えた舞台。「体の調整をしっかりして、優勝を目指して頑張りたい」。本命の種目で輝くことを誓った。(時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕バイアスロン男子10キロ立位、力走する佐藤圭一=8日、張家口 〔写真説明〕バイアスロン男子10キロ立位、伏射に臨む佐藤圭一=8日、張家口