高梨「進まなきゃいけない時」=感謝の気持ちで大飛躍―W杯ジャンプ女子
時事通信社 2022年03月07日 10:16:41
復活Vからわずか4日、高梨が再び表彰台の中央に立った。「やっぱりこのジャンプ台は特別。そこでいい成績を出すことができてうれしい」。ノルディックスキーの「聖地」と呼ばれる会場で会心の飛躍を2本そろえ、喜びをかみしめた。 北京五輪後初の実戦となった2日の個人戦でいきなり優勝。この日は1回目に130メートルの大飛躍でトップに立ち、2回目も最高得点を出す完全勝利。試合後は熱い声援をくれた日本人ファンに何度も手を振り、「支えてくれた方々がいて、この場に立つことができた。この成績はたくさんの人たちの力で取れたもの」と周囲のサポートに感謝した。 北京五輪の混合団体でスーツの規定違反による失格を経験した後は「人生の岐路に立たされたような感覚があった」という。一時は現役引退まで考えるほど落ち込んだが、周囲の支えや多数の応援メッセージに背中を押された。「気持ち的には解消し切れていないけど、それでも進まなきゃいけない時はある」。心に傷を抱えながらも、高梨は再び戦いの場に身を投じた。歴代最多の優勝回数より、その真剣な姿勢が多くの人々を魅了するのだろう。(オスロ時事)【時事通信社】
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