女子ハーフパイプ決勝の3回目。最終滑走の谷愛凌は、滑る前に金メダルが確定し、大きな目を潤ませた。「ウイニングラン」は、回転を加えることなくジャンプを5回。祝福ムードに包まれた18歳は「人生が変わった」と声を弾ませた。 今大会はビッグエアで金、スロープスタイルで銀を獲得していた。重圧のかかる中、1回目に完成度の高い2回転半の大技を連発し、93.25点をマーク。2回目にさらに2点を上乗せし、他の追随を許さなかった。五輪で初めて、フリースタイルスキーの3種目で表彰台に立つ快挙を遂げ、「私の最大の目標は楽しむだけではなく限界を突破すること。とても光栄」と喜んだ。 米国生まれだが、母の故郷である北京で行われる五輪に中国代表として出場する道を選んだ。ファッションモデルとしても活躍し、五輪後は名門スタンフォード大に進学する。多彩な才能を持つ逸材は、フリースタイルスキーを「人々を結び付け、文化を共有し、お互いから学んで友情を築くもの」と表現。揺れ動く世界に、スポーツの力を訴えた。(時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕フリースタイルスキー女子ハーフパイプで金メダルを獲得し、笑顔の谷愛凌=18日、張家口