異色の「二刀流」選手が北京の舞台でも輝きを放っている。前回平昌五輪で、アルペンスキーとスノーボードの両方で金メダルを獲得したエステル・レデツカ(26)=チェコ=が、スノーボードの女子パラレル大回転で連覇を達成。自らの偉業を上書きする「2大会連続2競技制覇」に迫った。 平昌では、ワールドカップ(W杯)で表彰台の経験もなかったアルペンスキーのスーパー大回転で優勝。スノーボードのパラレル大回転は実力を発揮して順調に制し、冬の同一五輪の2競技で金メダルを獲得した初の選手となった。 今大会は、W杯アルペンで2勝を挙げるなどの成長を遂げて迎えた。8日にスノーボードで勝つと「早く気持ちを切り替え、スキーも楽しむ」。余韻に浸る間もなく、3日後にアルペンの女子スーパー大回転に出場。この種目の連覇は逃したものの5位に入り、「いいランだったと思う。楽しかったし、それが私にとって大事なこと」と納得の表情を浮かべた。 異例の挑戦を続ける中で、「私はスキーヤーだと自分に言い聞かせようとしているけど、簡単ではない」。スノーボードを終えた後に難しさをこう表現した。今後出場を予定している15日のアルペン滑降と17日の複合で、さらなる高みに挑む。(時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕スノーボードの女子パラレル大回転で金メダルを獲得したレデツカ=8日、中国・張家口(AFP時事) 〔写真説明〕アルペンスキーの女子スーパー大回転で滑るレデツカ=11日、中国・延慶(AFP時事)