【ニューヨーク時事】北京五輪に参加しているフィギュアスケート女子で１５歳のカミラ・ワリエワ選手（ロシア・オリンピック委員会＝ＲＯＣ）がドーピング検査で陽性反応を示した問題について、米国反ドーピング機関（ＵＳＡＤＡ）のトラビス・タイガート最高責任者は１１日、薬物違反との闘いにおける「壊滅的な失敗」と批判した。ＡＦＰ通信などが報じた。 タイガート氏は、昨年１２月の検査結果が出るまでに１カ月半近くかかった点を問題視。「大会の高潔さやクリーンなアスリートを守るためのシステムが機能していない。あってはならないことだ」と語った。 米国では２０２０年に、自国の選手やスポンサー企業、放送局が関わる大会でドーピング違反があった場合に、関係者に刑事罰を科すことができる「ロドチェンコフ法」が成立。ＣＮＮテレビ（電子版）によると、タイガート氏は同法に基づく訴追について「より多くの事実が分かれば可能性は出てくる」と話した。 ワリエワ選手が出場してＲＯＣが金メダルとなったフィギュア団体で、米国は２位だった。 （了） 【時事通信社】 〔写真説明〕練習中にトゥトベリゼコーチ（左）と話すフィギュアスケート女子のワリエワ＝１２日、北京