【スピードスケート】女子は計6個だった前回の平昌五輪に続いてメダル量産が期待される。筆頭格は高木美帆。短距離から長距離まで5種目に臨み、金二つを含む3個以上のメダル獲得の望みがある。 1500メートルは世界記録保持者。4年前はワールドカップ(W杯)で4連勝したが、五輪はイレイン・ブスト(オランダ)に0秒20差で敗れて銀だった。その苦い経験も生かし、初の個人種目金を狙う。 連覇が懸かる団体追い抜きではエース格。幅を広げた戦略がかみ合えば、オランダや今季W杯3連勝のカナダを抑える地力はある。平昌五輪銅の1000メートル、5位だった3000メートルでも、それ以上を狙えるレベルになった。 小平奈緒は平昌の500メートルで金メダルを獲得した時のような圧倒的な強さを示せていない。股関節の不調などとの闘いも乗り越えて挑む4度目の大舞台では、前回銀メダルの1000メートルとともに、どこまで仕上げられるかがポイントだ。 男子は、2010年バンクーバー五輪を最後にメダルが途絶えた500メートルに臨む3人に期待。日本記録保持者の新浜立也、国内最高記録を持つ村上右磨、21歳の森重航は、いずれも初代表だが世界トップレベルと言える33秒台の自己記録を持つ。 日本勢がそろって実力を発揮できれば、1998年長野五輪の清水宏保以来となる金メダルを日本選手で争う可能性もある。ローラン・デュブルイユ(カナダ)、高亭宇(中国)らも今季W杯で33秒台を出しており、強力なライバルだ。(了) 【時事通信社】 〔写真説明〕W杯第3戦の女子1500メートルで優勝した高木美帆=2021年12月5日、米ユタ州ソルトレークシティー(EPA時事)