クレジットカードの年会費とは?その仕組みや無料カードへの疑問について詳しく解説
クレジットカードを作ろうと思ったときに気になる内容の一つが年会費です。「年会費無料」と聞くとお得感がありますが、中にはあえて有料のカードを選ぶ人もいます。そもそもクレジットカードの年会費とは何でしょうか。
この記事ではクレジットカードの年会費にまつわるさまざまな疑問や、その仕組みを解説しながら、おすすめの年会費無料のカードを紹介していきます。
クレジットカードの年会費とは?
クレジットカードの年会費とは、クレジットカード1年分の利用料のようなものです。クレジットカードを申し込むと「カード会員」となり、ステータスを維持するための会費として年会費を支払います。クレジットカードのグレードはさまざまです。最も低いものでは、一般カードで年会費永年無料というクレジットカードもあります。
グレードが上がるに従いゴールドカード、プラチナカード、ブラックカードといった名称が付き、年会費も有料かつ高額になっていく傾向です。これら「ステータスカード」と呼ばれるクレジットカードの年会費は、数万~数十万円となることもあります。クレジットカード自体の機能は変わりありませんが、年会費の高いカードほど利用可能枠が大きく、さまざまな特典が付帯しているのが特徴です。
クレジットカードの年会費の種類
クレジットカードの年会費のシステムにも複数の種類があります。主なタイプを見ていきましょう。
年会費が永年無料のタイプ
年会費無料のクレジットカードは、負担がないため人気が高く発行枚数も多くなっています。気軽に作ることができるため、今すぐに必要ではなくてもとりあえず保有している人もいるのではないでしょうか。一般社団法人日本クレジット協会の「クレジットカード発行枚数調査」によると、2020年3月末のクレジットカード平均保有枚数は1人あたり2.8枚でした。
成人の人口を対象としているため、高齢者などあまりクレジットカードに縁のない人も含まれます。複数保有している場合には、年会費無料のカードが何枚かありそうです。量販店やコンビニ、スーパー系列のクレジットカードはほぼ年会費無料なので、キャンペーンの景品につられて作ったまま持っているというケースもあるでしょう。
年会費が初年度無料のタイプ
入会した初年度の年会費が無料になるクレジットカードも多い傾向です。入会特別キャンペーンで期間限定の場合もあります。現代では、クレジットカードも会員獲得競争が激化しているため、有料年会費のカードも多くの場合は、初年度無料のサービスが提供されている傾向です。しかし翌年度からは、通常の年会費が発生するため注意しましょう。
また、翌年以降も条件を満たすことで引き続き年会費無料となるカードもあります。
年会費が条件によって変化するタイプ
年間のカード利用額が一定以上で年会費が無料となるクレジットカードもあります。金額にかかわらず年1回以上の利用で無料とするケースも多い傾向です。条件次第で年会費無料となる場合には、利用状況にもよりますが、実質的に無料のカードと変わらず使えるためお得感が増します。
年会費が有料のタイプ
ハイブランドのクレジットカードでは、高額な年会費で初年度から有料となる場合もあります。富裕層を対象とするクレジットカードの場合、年会費もまたステータスを表すものといえるのかもしれません。
クレジットカードの年会費の仕組み
ここからは、クレジットカードの年会費の仕組みについて解説します。
年会費はどうして発生するのか
クレジットカード会社では、消費者からクレジッドカードの申し込みがあれば、カードの発行や利用者の登録を行います。またクレジットカード番号と保有者を紐づけするなど、決済システムで不備が起きないための登録作業も多い傾向にあります。そのほかにも申し込みの際の審査やカードの郵送費など、さまざまなものに諸費用が発生します。
年会費は、これらの諸経費として徴収されていると考えると分かりやすいでしょう。さらにクレジットカードのセキュリティ対策、さまざまなカード特典やポイント還元システムの運用などにも年会費が使われます。年会費はクレジットカード会社の利益になると同時に、利用者の利便性向上のための資金の一端を担っているのです。
年会費は誰に払っているのか
年会費の支払先は、クレジットカードを発行する運営会社やクレジット契約を結んでいる企業です。クレジットカード規約を見れば自分が誰に対して会費を支払い、どのようなサービスを受けているのかが詳細に分かります。
年会費がかかるものと無料のものとの違い
年会費の有料・無料の違いは、そのクレジットカードが利用できるサービス・特典や付帯する保険による補償の手厚さなどに現れます。年会費が有料の場合、旅行保険の補償額が高額となり、国内外の空港ラウンジ利用が可能となるなど、付帯する特典はさまざまです。例えばハイステータスカードには、カード会員に特化したヘルプデスクの設置や24時間コンシェルジュサービスが提供されます。
そのほかにも、テーマパークでのVIPルーム利用や高級レストランでのコース提供、ホテル予約や部屋のランクアップなど、クレジットカードの域を超える特典が並びます。もちろん年会費有料でもグレードによって異なりますが、年会費無料の特典に比べると特典内容が多彩なことは間違いありません。
年会費はいつどのように支払うのか
年会費を支払う時期やタイミングは、一律ではなくクレジットカード会社によって異なります。例えば初年度無料の場合には入会から2年目の入会の翌月にあたる決済日に、クレジットカードの利用料金と一緒に引き落とされるのが一般的です。
クレジットカードの年会費無料カードへの疑問
年会費無料のクレジットカードに関する疑問について解説します。
サービスの質は本当に大丈夫?
年会費無料のクレジットカードでも、カードとしての機能の本質やサービスが劣るわけではありません。中には有料のカードに勝るとも劣らない特典やポイント還元率を提供しているカードも多数あります。クレジットカードに対して特にハイクオリティの特典を求めず普通に使いたい場合は、年会費無料のクレジットカードでも日常生活に十分に貢献するでしょう。
セキュリティが弱くなったりしない?
同じクレジットカード会社から発行されているカードの中には、年会費無料・有料のカード両方あります。セキュリティは、クレジットカード会社の信用にかかわる重要なポイントなので、その強固さと年会費の有無には、関係がありません。
どこで利益を得ているの?
クレジットカード会社の主な収入源となるのは、会員がクレジットカードを使って支払いをする店舗からの手数料です。クレジットカード決済が行われるたびに、店舗ではクレジットカード会社に手数料を支払います。また会員が分割払いやリボ払いを行った際に発生する手数料も、クレジットカード会社の利益の一つです。
年会費収入はこれらに比べるとごく一部となります。年会費無料のカードでは、カード会員を多く集めることで手数料収入を増やす戦略を取っているのです。
クレジットカードの年会費無料のおすすめカード5選
年会費無料でも使い勝手がよく、年会費有料カードに負けないおすすめのカードを紹介します。
JCB CARD W
JCB CARD Wは日本発唯一の国際ブランドJCBが発行する年会費永年無料のプロパーカードです。18~39歳限定で入会できる若年層向けのクレジットカードですが、40歳以降も年会費無料のまま継続して利用できます。還元率1%以上とJCBカード屈指の高さや旅行傷害保険、ショッピングガード保険など補償も充実しているのが魅力です。
安全安心のJCBクオリティで快適なクレジットカード生活を楽しめます。
楽天カード
発行枚数2000万人突破。もはや国民的カードといえる楽天カードは、年会費無料のカードとして不動の人気を誇ります。人気の理由は何といってもポイント還元率の高さ。通常でも1%と業界最高水準ですが、利用実績に基づいたSPUや随時開催されるキャンペーン、お買い物マラソン、楽天スーパーセールなどポイントがたまる仕組みが豊富に提供されています。
さらに楽天銀行、楽天トラベルをはじめとする楽天グループの利用でも楽天ポイントがもらえるため、生活のあらゆるシーンで活躍してくれるクレジットカードです。
dカード
ドコモのクレジットカード、dカードは年会費永年無料の高還元率カードです。いつもの買い物で100円の利用ごとにdポイントが1ポイントたまります。金・土の「d曜日」ならばポイントは最大4倍です。dカードGoldでドコモのケータイ料金を決済するとポイント10%還元となるため、ドコモユーザーなら見逃せません。
dポイントを扱う店舗は拡大傾向のため、ドコモユーザーでなくともお得なポイント生活を享受できます。
エポスカード
マルイカードから進化したエポスカードは、年会費永年無料で生活をサポートしてくれるクレジットカードです。永年無料なのに海外旅行保険がかなり充実しており、ケガや病気の対応から携行品の破損・盗難までカバーしています。全国の飲食店や遊園地での割引、美容院やスーパーでの割引などアクティブな毎日をさらに楽しくしてくれるカードです。
マルイでのショッピングでボーナスポイント付与、カード会員限定の優待セールなど、マルイユーザーならば絶対に持つべきカードといえるでしょう。
まとめ
キャッシュレス決済やオンラインショッピングの普及により、クレジットカードは必要不可欠なものとなりつつあります。選ぶ際、年会費無料ながお得なのはいうまでもありませんが、有料には無料カードにはない豪華な特典が提供されている場合もあるので悩みます。
しかし自分の生活上、あまり必要がないサービスが多ければ、年会費を払ってまで取得する必要はないでしょう。また年会費無料でも充実の特典が付帯しているカードはたくさんあります。まずは、自分の生活スタイルからじっくりと検討してみることをおすすめします。