国からお金を借りる方法は?市役所や区役所で受けられる公的融資制度
国からお金を借りる方法とは、公的融資を利用することを指します。
公的融資は、低金利でお金を借りられる政府系の融資制度です。最短1週間程度で審査が完了し、数万円から数千万円までお金を借りることができます。
返済は必要ですが、無利子または金利が低い制度も用意されています。
公的制度は、、生活に困窮している人、無職の人、教育費が必要な人、事業を立ち上げたい人など、さまざまな状況の人に適した制度があります。
具体的な公的融資制度の種類と対象者は下表のとおりです。
対象の人(状況) | 公的融資制度の種類 |
---|---|
最低生活費が足りない人 | 生活保護 |
低所得者、高齢者、障害のある人など | 生活福祉資金貸付制度 |
無職で家賃の支払いが困難な人 | 住居確保給付金 |
無職で就職先を探している人、在職中で転職を目指している人 | 求職者支援資金融資 |
ひとり親で20歳未満の子どもを扶養している人 | 母子父子寡婦福祉資金貸付金制度 |
生活困難で緊急でお金を借りたい人 | 緊急小口資金貸付 |
教育費が必要な人 | 緊教育一般貸付 |
公的融資や公的給付を受けるまで生活に困窮している人 | 臨時特例つなぎ資金貸付制度 |
住み慣れた市町村で少額借りたい人 | 市町村たすけあい資金貸付 |
個人事業主で事業を軌道に乗せたい人 | 新規開業資金、新創業融資制度、一般貸付付 |
信用情報に不安がある人 | 共済組合 |
将来働いて返済できる見込みがある人 | 奨学金 |
本記事では、自分の状況に応じてどの制度を活用すればよいのか、具体的な制度内容や対象者について詳しく解説します。また、借入の注意点や借入手順のほか、国から借りられなかったときの対処法も紹介しているので、お金に困っている人はぜひ参考にしてください。
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国や市役所からお金を借りるための制度一覧
民間の金融機関以外にも、国や市役所からお金を借りることができます。生活費、教育費、事業資金など、幅広い用途で資金を借りることができ、困窮者から起業家まで、さまざまな状況に対応した貸付制度が用意されています。
具体的に、目的・状況別に以下12の方法を詳しく解説します。
【最低生活費が足りない】生活保護
最低生活費が足りない場合は、生活保護を申請するのがよいでしょう。
最低生活費とは健康で文化的な最低限度の生活を送るために必要と国が判断した生活費のことです。申請後1ヵ月~1ヵ月半程度でお金を借りられます。
生活保護とは、働くことができない場合や収入が最低生活費に満たない場合に支給を受けられる制度です。
借入れではないので返済する必要がなく、経済的に自立するまで支給を受けられます。
ただし、次のような場合は生活保護を受けることができません。
- 世帯で働ける者がいる場合
- 預貯金や不動産など資産がある場合
- 年金や手当など他の制度の給付を受けられる場合
- 親族などから支援を受けられる場合
生活保護を受ける手順は次のとおりです。
- 福祉事務所で事前相談を受ける
- 生活保護を申請する
- 生活保護受給要件の調査
- 生活保護費の支給
生活保護を受けるには、各都道府県の社会福祉事務所へ相談や申請をする必要があります。
※各都道府県の社会福祉事務所はこちら
【低所得者、高齢者、障がいのある人】生活福祉資金貸付制度
低所得者や高齢者などは、生活福祉資金貸付制度を利用するのがよいでしょう。
生活福祉資金貸付制度とは、低所得者や高齢者、障害者の生活を支援するための貸付制度です。申込みから振込まで2週間~1ヵ月程度かかります。
貸付対象者と条件は次のとおりです。
低所得者世帯 | 必要な資金を他から借入れするのが困難な世帯(住民税非課税程度) |
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障害者世帯 | 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けた者がいる世帯 |
高齢者世帯 | 65歳以上の高齢者のいる世帯 |
生活福祉資金貸付制度は、利用目的に応じて次の種類に分類されます。
総合支援資金 | 生活再建までの生活費や住宅入居費用、生活再建のために一時的に必要な資金など |
---|---|
福祉資金 | 生業に必要な資金や住宅の増改築・補修の費用、災害で被害を受けた際に臨時で必要となる資金など |
教育資金 | 高校や大学、高等専門学校に入学・修学するための資金 |
不動産担保型生活資金 | 不動産を担保に高齢者へ生活資金を貸付ける制度 |
生活福祉資金貸付制度は、原則として連帯保証人を必要としますが、連帯保証人を立てずに借入れを行うことも可能です。
また、貸出金の金利は連帯保証人の有無によって異なります。
連帯保証人あり | 無利子 |
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連帯保証人なし | 年1.5% |
教育資金 | 高校や大学、高等専門学校に入学・修学するための資金 |
※不動産担保型生活資金は年3.0%か長期プライムレートのいずれか低い金利
生活福祉資金貸付制度を利用するには、各都道府県の社会福祉協議会へ相談や申請をする必要があります。
※各都道府県の社会福祉協議会はこちら
【無職でホームレス】住居確保給付金
無職でホームレスの場合は、住居確保給付金を利用するのがよいでしょう。
住居確保給付金とは、離職や廃業により収入が減少した場合に、原則3ヵ月分の家賃(延長は2回まで可能、最大9ヵ月分)が支給される制度です。
例えば東京都で単身の世帯なら最大53,700円のお金が支給されます。支給されるまでにかかる時間は2週間~1ヵ月程度です。
住居確保給付金は借入れではないため返済は不要ですが、ハローワークなどでの求職活動が必要となります。
住居確保給付金の対象となる要件は次のとおりです。
【住居確保給付金の対象要件】
- 主たる生計維持者が①離職・廃業後2年以内である場合 もしくは ②個人の責任・都合によらず給与等を得る機会が、離職・廃業と同程度まで減少している場合
- 直近の月の世帯収入合計額が、市町村民税の均等割が非課税となる額の1/12(以下「基準額」という。)と、家賃(但し、上限あり)の合計額を超えていないこと
- 現在の世帯の預貯金合計額が、各市町村で定める額(基準額の6月分。ただし、100万円を超えない額)を超えていないこと
- 求職活動要件として
ハローワーク等に求職の申込をし、誠実かつ熱心に求職活動を行うこと(※)
具体的には
・ハローワークへの求職申込、職業相談(月2回以上)
・企業等への応募(週1回以上)
※ただし、自営業者の方については、ハローワーク等への求職の申込に代えて、
事業再生のための活動ができる場合もあります。引用元:厚生労働省 住居確保給付金
住居確保給付金は、生活困窮者自立相談支援機関への相談や申請が必要です。
※各都道府県の生活困窮者自立相談支援機はこちら
【無職で求職活動中】求職者支援資金融資制度を利用しよう
無職で求職活動中の場合は、求職者支援資金融資制度を利用するのがよいでしょう。
求職者支援資金融資制度とは、求職者支援制度を利用して職業訓練給付金の受給を受ける方を対象に、最大120万円までの貸付を行う制度です。
- 月額10万円の職業訓練給付金を受けながら、無料で職業訓練を受けられる制度です。
求職者支援資金融資制度の対象者と融資内容は次のとおりです。以下2つの要件を満たす必要があります
- 次の要件を両方満たすこと
- 職業訓練給付金の受給が決定している
- ハローワークで、求職者支援資金融資要件確認書の交付を受けている
貸付額 | 単身世帯 : 5万円(上限額)×受講予定訓練月数(最大12ヵ月) 2人以上の世帯※ : 10万円(上限額)×受講予定訓練月数(最大12ヵ月) ※同居または生計を共にする別居の配偶者、子または父母がいる場合 |
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利率 | 年3.0%(信用保証料含む) |
保証人 | 不要(ただし、労働金庫が指定する信用保証期間を利用すること |
求職者支援資金融資制度を利用するには、ハローワークへの求職申し込みと申請が必要です。
※各都道府県のハローワークはこちら
【ひとり親で生活が苦しい】母子父子寡婦福祉資金貸付金制度
ひとり親で生活が苦しい場合は、母子父子寡婦福祉資金貸付金制度を利用するのがよいでしょう。
母子父子寡婦福祉資金貸付金制度は、例えば修学資金の場合には最大月額68,000円、引越し資金の場合には最大260,000円までの貸付を受けることができます。
借入れまでにかかる日数は、2週間~1ヵ月程度です。
母子父子寡婦福祉資金貸付金制度とは、ひとり親家庭の父親や母親に対して、子どもの学費や医療費、自身の資格取得費用や引越し費用などを融資する制度です。
母子父子寡婦福祉資金貸付金制度の貸付対象者と主な貸付の種類と利率は次のとおりです。
- 20歳未満の子どもを扶養していて配偶者のいない方(母子家庭の母親・父子家庭の父親)
- 以前、母子家庭の母親だった方
- 父親・母親のいない子ども
- 配偶者のいない方が扶養する子ども
- 配偶者のいない40歳以上の女性で子どもを扶養していない方
修学資金 | 無利子 |
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医療費 | 保証人あり : 無利子 保証人なし : 年1.0% |
技能習得資金 | 保証人あり : 無利子 保証人なし : 年1.0% |
生活資金 | 保証人あり : 無利子 保証人なし : 年1.0% |
転宅資金 | 保証人あり : 無利子 保証人なし : 年1.0% |
結婚資金 | 保証人あり : 無利子 保証人なし : 年1.0% |
母子父子寡婦福祉資金貸付金制度を利用するには、各都道府県の社会福祉事務所へ相談や申請をする必要があります。
※各都道府県の社会福祉事務所はこちら
【緊急でお金を借りたい】緊急小口資金貸付
緊急でお金を借りたい場合は、緊急小口資金貸付を利用するのがよいでしょう。
緊急小口資金貸付とは、一時的に生活の維持が難しくなった人に対して、10万円以内の資金を貸し付ける制度です。
現在は令和6年能登半島地震の被災者に対し、当座の生活費を支援するための貸付が行われています。
国からお金を借りる方法の中では、借入れまでのスピードが最も早く、最短一週間程度で融資を受けられます。
また、緊急小口資金貸付は、借入れの条件がなく、保証人不要で無利子であることも特徴です。(ただし、世帯内で連帯借受人が必要)
本記事で紹介している緊急小口資金貸付は、生活福祉資金貸付制度の福祉資金として貸付されるものです。新型コロナウイルス感染症の流行に伴う緊急小口資金貸付(特例貸付)とは異なります。
新型コロナウイルス感染症の流行に伴う緊急小口資金貸付(特例貸付)は、令和4年9月30日で受付が終了しました。
誤認を防ぐために、相談や申し込みをする際は「生活福祉資金貸付制度の緊急小口資金貸付」と話をしたほうがよいでしょう。
※各都道府県の社会福祉協議会はこちら
【子どもの教育費がほしい】教育一般貸付
子どもの教育費が必要な場合は、教育一般貸付を利用するのがよいでしょう。
教育一般貸付とは、日本政策金融公庫が貸し付けを行う国の教育ローンです。
借入限度額が350万円(所定の要件を満たすと450万円)と大きいほか、返済期間が最長18年と長く、受験前でも申し込み可能など、さまざまな特徴があります。
教育一般貸付では、必要な資金を1年ごとにまとめて借り入れする必要があります。例えば、家賃の場合でも、毎月定額で借入れはできません。
借入れ手続きには、通常20日くらいの時間が必要で、借入金は指定した口座へ振込みされます。
資金の使い道 | 入学金・授業料・受験費用・定期券代・アパート代金・パソコン購入代金など |
---|---|
借入れ限度額 | 子ども一人あたり350万円(所定の要件を満たすと450万円) |
金利 | 固定金利1.95% |
返済期間 | 最長18年 |
保証人 | 必要(教育資金融資保証基金の保証を利用する場合は不要) |
ただし、教育一般貸付は利用できる世帯年収と所得に上限があります。
子どもの人数 | 世帯年収と(所得)の上限額 |
---|---|
1人 | 790万円(600万円) 一定の条件を満たすと990万円(790万円) |
2人 | 890万円(690万円) 一定の条件を満たすと990万円(790万円) |
3人 | 990万円(790万円) |
4人 | 1,090万円(890万円) |
5人 | 1,190万円(990万円) |
教育一般貸付を利用するには、日本政策金融公庫の店舗へ相談や申請をするか、インターネットで申し込む必要があります。
※日本政策金融公庫の店舗はこちら
※インターネットで申し込みする場合はこちら
【公的融資では間に合わない】臨時特例つなぎ資金貸付制度
公的融資で間に合わない場合は、臨時特例つなぎ資金貸付制度を利用するのがよいでしょう。
臨時特例つなぎ資金貸付制度とは、公的融資や公的給付を受けるまでのつなぎ資金として最大10万円まで借りることができる制度です。申込みからお金を借りられるまで2週間~1ヵ月程度かかります。
臨時特例つなぎ資金貸付制度の対象となるのは、住居がなく、離職して職に就いていない方で、次の2つの条件を満たす必要があります。
- 公的給付制度(失業等給付・住宅手当など)や公的貸付等制度(就職安定資金融資など)の申請を受理されていて、給付開始まで生活に困窮していること
- 貸付を受ける方名義の金融機関口座を持っていること
臨時特例つなぎ資金貸付制度は連帯保証人不要、無利子で借入ができます。
臨時特例つなぎ資金貸付制度を利用するには、各都道府県の社会福祉協議会へ相談や申請をする必要があります。
※各都道府県の社会福祉協議会はこちら
【住み慣れた市町村で少額借りたい】市町村のたすけあい資金貸付
住み慣れた市町村で少額借りたい場合は、市町村のたすけあい資金貸付を利用するのがよいでしょう。
たすけあい資金貸付とは、全国の自治体が独自に行う少額の融資制度です。
申し込みから2週間~1ヵ月程度で借りられます。
自治体によって内容は異なりますが、主な融資内容は次のとおりとなっています。
貸付額 | 3~10万円程度 |
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資金の使い道 | 生活資金 |
金利 | 無利子 |
返済期間 | 自治体により異なる |
保証人の必要性 | 自治体により異なる |
たすけあい資金貸付を利用するには、各都道府県の社会福祉協議会へ相談や申請をする必要があります。
※各都道府県の社会福祉協議会はこちら
【個人事業主で事業を軌道に乗せたい】新規開業資金、新創業融資制度、一般貸付
個人事業主で事業を軌道に乗せたい場合は、新規開業資金、新創業融資制度、一般貸付を利用するのがよいでしょう。申請から1ヵ月半~2ヵ月程度で借りられます。
新規開業資金、新創業融資制度、一般貸付とは、日本政策金融公庫が行う公的融資のことです。
新規開業資金および新創業融資制度は、主に新規事業を開始する方を対象にしており、一般貸付は事業年数に関わらず利用できます。
各制度の融資内容は次のとおりです。
利用できる方 | 新規事業を開始する方、または事業開始後おおむね7年以内の方 |
---|---|
資金の使い道 | 新規事業にかかる設備資金および運転資金 |
融資限度額 | 7,200万円(うち運転資金4,800万円) |
返済期間 | 設備資金 : 20年以内(うち据え置き期間2年以内) 運転資金 : 7年以内(うち据え置き期間2年以内) |
利率 | 日本政策金融公庫の基準金利 (基準金利はこちら) ただし、該当する要件によっては特別利率が適用されます |
担保・保証人 | 相談により決定 |
利用できる方 | どちらの要件も満たすこと ・新たに事業を始める方、または税務申告を2期終えていない方 ・新たに事業を始める方、税務申告を1期終えていない方は、創業資金の10分の1以上の自己資金の確認が必要 |
---|---|
資金の使い道 | 新規事業にかかる設備資金および運転資金 |
融資限度額 | 3,000万円(うち運転資金1,500万円) |
返済期間 | 制度ごとに定めた返済期間 |
利率 | 利率はこちら |
担保・保証人 | 原則不要 |
利用できる方 | 一部の業種を除き、ほとんどの中小企業が利用可能 |
---|---|
資金の使い道 | 運転資金・設備資金・特別設備資金 |
融資限度額 | 転資金/設備資金 : 4,800万円 特別設備資金 : 7,200万円 |
返済期間 | 運転資金 : 5年以内/特に必要な場合は7年以内(うち据置期間1年以内) 設備資金 : 10年以内(うち据置期間2年以内) 特別設備資金 : 20年以内(うち据置期間2年以内) |
利率 | 日本政策金融公庫の基準金利 (基準金利はこちら) |
担保・保証人 | 相談により決定 |
新規開業資金、新創業融資制度、一般貸付を利用するには、日本政策金融公庫の店舗へ相談や申請をする必要があります。
※日本政策金融公庫の店舗はこちら
【信用情報に不安がある】共済組合
信用情報に不安がある場合は、共済組合の貸付けを利用するのがよいでしょう。
共済組合の貸付とは、公務員や私立学校の教職員が共済組合の貸付を利用してお金を借りることです。
共済組合は貸付の際に、信用情報機関へ照会を行うわけではありません。このため、信用情報に不安がある方でも借入れが可能です。
また、共済組合の貸付は保証人や担保、保証料が不要であるため、申し込みやすいのが特徴です。
共済組合貸付の種類と内容は次のとおりです(地方職員共済組合の場合)。
貸付種類 | 資金の使い道 | 融資限度額 |
---|---|---|
普通貸付 | 自動車や家電の購入など | 200万円(給料月額の6倍以内) |
住宅貸付 | 住宅の新築・増築 | 月額給与と組合員期間により異なる(限度額1,800万円) |
一般災害貸付 | 災害で家財に損害を受けた場合 | 200万円(給料月額の6倍以内) |
利率 | 日本政策金融公庫の基準金利 (基準金利はこちら) | |
住宅災害新規貸付 | 災害で住宅に損害を受けた場合 | 月額給与と組合員期間により異なる(限度額1,800万円) |
住宅災害再貸付 | 既に住宅貸付又は住宅災害新規貸付を受けていて、再び災害で住宅に損害を受けた場合 | 月額給与と組合員期間により異なる(限度額1,900万円) |
医療貸付 | 組合員または被扶養者の療養費用 | 100万円(給料月額の6倍以内) |
入学貸付 | 子どもの進学費用 | 200万円(給料月額の6倍以内) |
修学資金 | 子どもの修学費用 | 修学1月に最大15万円 |
結婚貸付 | 組合員、被扶養者又は被扶養者でない子、孫または兄弟姉妹の結婚費用 | 200万円(給料月額の6倍以内) |
葬祭貸付 | 組合員、被扶養者又は被扶養者でない子、孫または兄弟姉妹の葬祭費用 | 200万円(給料月額の6倍以内) |
高額医療貸付 | 組合員または被扶養者が、高額療養費の支給の対象となる療養を受ける場合 | 高額療養費相当額の範囲内 |
出産貸付 | 組合員または被扶養者が、出産費等の支給の対象となる出産をする場合 | 出産費等相当額の範囲内 |
共済組合の貸付を利用するには、各共済組合へ相談や申請をする必要があります。
※地方職員共済組合はこちら
※公立学校共済組合はこちら
※日本私立学校振興・共済事業団はこちら
【将来働いてしっかり返せる】奨学金
将来働いて返済できる見込みがある場合は、奨学金を利用するとよいでしょう。
国の奨学金は、独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)を通じて受けられます。
独立行政法人日本学生支援機構の奨学金は、第一種奨学金(無利子)と第二種奨学金(有利子)に分けられます。
奨学金の申し込み資格(進学前)は次のとおりです(大学・短期大学・専修学校へ進学する場合)。
【第一種奨学金(無利子)および第二種奨学金(有利子)の申し込み資格】
大学・短期大学・専修学校(専門課程)への進学を希望し、以下のいずれかに該当する方
(1)令和6年3月末に高等学校または専修学校(高等課程)を卒業する予定の人
(2)高等学校または専修学校(高等課程)を卒業後2年以内の人
(3)高等学校卒業程度認定試験に合格した人、科目合格者で機構の定める基準に該当する人、
または出願者引用元: 独立行政法人 日本学生支援機構
また、独立行政法人日本学生支援機構は2020年4月から給付奨学金(返済不要)の取り扱いを開始しました。
給付奨学金は、世帯収入や学習意欲についての基準がありますが、対象となれば授業料や入学金が免除または減額されます。
奨学金を利用するには、独立行政法人日本学生支援機構へ相談や申請をする必要があります。
※独立行政法人日本学生支援機構はこちら
国からお金を借りるときの注意点
国からお金を借りる場合、民間金融機関とは異なる注意点があります。即日融資はできない、必要な書類が多いなど、手続きが煩雑です。さらに、融資制度ごとに審査基準が異なるため、事前にしっかりと確認しましょう。
具体的に、以下3つの注意点を解説します。
即日ではお金を借りられない
国から即日にお金を借りることはできません。公的融資は、国民の税金から資金供給されており、貸付けにあたっては慎重な審査が行われるためです。
審査には、本人確認や収入状況の確認、返済能力の確認などがあり、審査に時間がかかるのが一般的です。今すぐに現金が必要な人は、消費者金融や銀行などの民間金融機関で融資を受けることを検討しましょう。
必要書類などがカードローンに比べて多い
国からお金を借りる場合、カードローンと比べて必要書類などが多いので注意しましょう。
公的融資制度によって必要な書類は異なるため、事前に確認しておくことをおすすめします。日本政策金融公庫のホームページでは、各制度の概要や必要書類を簡単に調べることができます。制度によっては、事業計画書や資金計画書などの詳細な書類が必要になる場合もあります。
書類の準備が不足していると、審査が長引いたり、追加で書類を提出する必要が生じたりする可能性があります。スムーズな手続きを進めるためには、必要な書類を漏れなく準備しておくことが大切です。融資制度によって審査基準が異なる
国からお金を借りる際は、融資制度によって審査基準が異なるので注意しましょう。これは、国の融資制度がそれぞれ異なる目的を持っているためです。
一般的に、国の融資制度は、民間の金融機関よりも審査基準が緩く、比較的借りやすいと言われています。これは、国の融資制度が社会福祉を目的としているためであり、生活困窮者や教育資金が必要な学生などを支援するためです。
しかし、国からお金を借りる場合でも、必ずしも審査に通るとは限りません。融資制度ごとに設けられている貸付条件を満たしているかどうか、そして返済能力があるかどうかが審査されます。
なお、国の融資は金融機関と異なり、信用情報機関に個人の信用情報が照会されることはありません。
市町村のたすけあい資金貸付の審査は甘い
国の融資制度の中でも比較的審査が甘めと言われているのが、緊急小口資金および市町村のたすけあい資金貸付です。これは、お金に困っている人に対して一時的に生活資金を貸出しする福祉性の高い融資だからです。ただし、審査が比較的甘いとはいえ、あくまでも生活困窮世帯を支援するための制度です。借りたお金は必ず返済する必要があるので、利用にあたっては、事前に返済計画をしっかりと立てておくことが重要です。
新規開業資金、新創業融資制度、一般貸付の審査は厳しめ
国の融資制度の中でも比較的審査が厳しめと言われているのが、日本政策金融公庫の新規開業資金、新創業融資制度、一般貸付です。
これらの制度を利用するためには、事業計画書や資金計画書など、詳細な書類を提出する必要があります。また、事業内容や返済能力について入念に審査されます
一般貸付では、すでに事業を営んでいる中小企業・小規模事業者を対象に融資が行われます。審査では、設備投資計画書や資金繰り表などの提出が必要となり、事業の健全性や返済能力について厳正に審査されます。
しかし、審査基準を満たすことで、低金利で安定した資金調達が可能となります。新規事業の立ち上げや設備投資などを検討している場合は、日本政策金融公庫の融資制度を活用することをおすすめします。
国からお金を借りる手順
国からお金を借りる手順は複雑で、正しい手続きを踏むことが重要です。社会福祉協議会での相談から始まり、必要書類の提出や審査を経て、ようやく融資を受けることができます。
ここでは、国からお金を借りるための詳細な手順を解説します。
1.市町村区の社会福祉協議会に相談する
まずは、自分が住んでいる地域の社会福祉協議会に相談しましょう。社会福祉協議会では、あなたの生活状況や困っている内容を丁寧に聞き取り、適切な公的融資制度を紹介してくれます。
また、必要書類の用意や申し込み方法についても説明してくれるので、安心して手続きを進めることができます。
国からお金を借りるには、いくつかの条件を満たす必要があります。社会福祉協議会での相談は、その条件を満たしているかどうかを確認するためにも重要です。
※各都道府県の社会福祉協議会はこちら
2.書類を準備して申し込む
次に、管轄の市区町村の社会福祉協議会などの各相談窓口に借入れの申込みを行います。その際、必要書類を提出します。
具体的には、住民票のコピー、本人確認書類のコピー、収入状況がわかる書類などが必要です(下表参照)。
- 住民票のコピーまたは住民票記載事項証明書 本人確認書類(運転免許証、パスポートなど)のコピー ハローワークでの相談内容を確認できる書類 世帯の収入状況がわかる書類 他の給付を受けている場合は、その内容を示す書類
3.審査を受ける
次に審査を受けます。提出書類や申込み者の状況などを総合的に判断し、返済能力や資金使途などを厳格に審査します。審査には数週間かかる場合もあり、追加書類の提出を求められることもあります。
審査が完了すると、貸付決定通知書または不承認通知書が自宅に届きます。
国からお金を借りるには、審査というステップがあることを理解した上で、準備を進めていきましょう。
4.融資を受ける
書類には、貸付限度額や融資金の振込日などが記載されている ので、見落とさないように注意しましょう。振込日以降に、指定した金融機関口座から融資金を受けとることができます。
借りたお金を利息付きで返済する必要があります。計画的な返済を心がけましょう。
国からお金を借りたいときによくある質問
国からお金を借りる手順は複雑で、正しい手続きを踏むことが重要です。社会福祉協議会での相談から始まり、必要書類の提出や審査を経て、ようやく融資を受けることができます。
ここでは、国からお金を借りるための詳細な手順を解説します。
国から即日でお金を借りる方法はありますか?
国からは、即日でお金を借りることはできません。貸付条件の確認や審査に時間がかかるためです。ただし、緊急小口資金のように、最短で1週間程度と、比較的短期間で借りられる貸付けもあります。
国や市役所からお金を借りるデメリットはありますか?
デメリットは「即日融資ができないこと」「審査が厳しいこと」の2点です。即日融資に対応していないので、借入れるまでに時間がかかります。急な資金需要には対応できないので、早めに融資を受けたい場合は今すぐ申請を行うことをおすすめします。
審査が厳しい点もデメリットです。民間金融機関よりも審査基準が厳しいと言われています。そのため、必ずしも希望通りに借りられるとは限らないので注意しましょう。
無職でも国からお金を借りられますか?
無職の人でも状況によっては国からお金を借りられます。国の貸付制度は、生活困窮者を支援し、生活の立て直しや経済的自立を促すことを目的としています。そのため、収入がない人でも、将来的な自立に向けて努力している方であれば、借りられる可能性があります。
ただし、制度によって条件や返済方法が異なるため、自分に合った制度を見つけることが重要です。また、いずれの制度も返済を前提とした借入れとなるので、計画的な返済が必要です。
国からお金を借りる際はどのような書類が必要ですか?
生活資金や事業資金など、国からお金を借りる制度はさまざまですが、いずれの場合も必要となる書類があります。制度によって必要な書類は異なるので、必ず事前に確認しましょう。
一般的には、以下の書類が必要となります。
- 住民票のコピーまたは住民票記載事項証明書 本人確認書類(運転免許証、パスポートなど)のコピー ハローワークでの相談内容を確認できる書類 世帯の収入状況がわかる書類 他の給付を受けている場合は、その内容を示す書類
国の教育ローンは学生でも申し込みできますか?
20歳以上の学生であれば、「安定した収入がある」ことを条件に申し込むことができます。学生が教育ローンを利用する際には、返済計画や収入状況などを考慮して審査が行われます。未成年の場合は保護者の同意が必要になります。
国の教育ローンは、入学金や授業料、教材費など、進学に必要な幅広い費用を対象とした公的な融資制度です。金利は低金利で設定されており、返済期間も最大18年と長いため、計画的に返済することができます。