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つみたてNISA(※)では、毎月積立が基本です。価格が常に変動する金融商品は、たまたま価格が高いときに一気に高値で購入してしまう「高値掴み」をしてしまう可能性がありますが、毎月の積立ならそんな不安もありません。
店舗型の証券会社や銀行では、毎月1000円以上、1000円単位で積み立てるのが一般的ですが、ネット証券などでは最低100円から、1円単位で積み立てられる場合もあります。積立頻度を「毎月」ほか、 「毎日」 「毎週」の3パターンから選べたり、ボーナス月に掛金を増額できるなどの、自由度が高い金融機関を選ぶと、積立金額設定の自由度も高くなります。
つみたてNISAの年間非課税投資枠の上限は年40万円。非課税枠を目いっぱい活用したほうが非課税にできる金額も増えます。
目いっぱい活用するには、いくつかの積立パターンが考えられます。まず、毎月同じ額を積み立てるパターンでは、毎月の積立上限額は3万3333円(年間39万9996円)と中途半端な金額です。
ボーナス設定で40万円の投資枠を使い切るパターンでは、毎月3万円ずつ積み立て、さらにボーナス月の6月と12月に2万円を上乗せして積み立てます。毎月の積立が3万円×12カ月(36万円)+ボーナス月の積立が2万円×2カ月(4万円)ですから、合わせてちょうど40万円になります。
さらに毎月3万円の積立が苦しい場合は、1カ月に1万円を積み立て、お金のある月、たとえば3月と9月に14万円を上乗せするという方法もあります。1万円×12カ月(12万円)+14万円×2カ月(28万円)となり、40万円の上限まで使い切ります。
2024年から始まる新NISA制度では、つみたて投資枠の年間限度額が120万円になりますので、毎月10万円というキレのいい数字になります。
毎月いくら積み立てると、将来いくらになるのかという目標が見えると、積立のモチベーションも上がります。そこで、将来の積立額の概算を知りたい人は、金融庁のWEBサイトにある「資産運用シミュレーション」を使ってみましょう(下図参照)。
たとえば毎月3万円、年率4%で20年間運用できると、1100万円程度になるという結果が出てきます。
もちろんこれは「予測」の数字であり、結果は将来にならないとわかりません。しかし、目標もなくただ漠然と積み立てるより、計画的に資産形成をするという意味で、みなさんのお役に立つものだと思います。
<著者プロフィール>
藤川 太(ふじかわ・ふとし)
生活デザイン株式会社代表取締役。慶應義塾大学大学院理工学研究科を修了後、自動車会社で燃料電池自動車の研究開発に従事。その後2001年に家計の見直し相談センターを設立し、資産形成に関するアドバイスを行ってきた。『やっぱりサラリーマンは2 度破産する』(朝日新書)ほか、著書多数。2022年、無料の運用ロボットアドバイスサービス「ふくろう倶楽部」(https://club.mfukurow.com)をスタート。
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