4社はこのたび、電気自動車のF1と呼ばれるFormula Eに参画する米国のレーシングチームで、長瀬産業が協賛する「Andretti Formula E(アンドレッティ・フォーミュラ・イー)」の協力を得て、破損頻度が高いフロントウィングを入手(写真)。富士加飾が有する、CFRP部品の樹脂部分を炭化させて除去し炭素繊維の形状を保って抽出する特許技術(※1)と、モーターレース部品製造の実績があるUCHIDAが有する、炭素繊維への樹脂の再含浸技術の組み合わせにより、CFRP部品の形状に再生することに初めて成功しました。(※技術的な可能性を実証したもので、再生後の部品はレース用としての強度は実現しておらず、実用化に向けては樹脂部分を含めた更なる研究開発が必要となります。)
本協業は、2024年3月に日本で初めて開催されたFormula E 東京大会をきっかけに、千代田ホールディングスから各社への提案で、Formula E車体に使用されたCFRP部品の活用可能性を探ることを目的にスタート。Andretti Formula Eは、同チームが掲げる環境目標と、Formula Eのミッションである「Net Zero Since Day Zero(※2)」推進に沿った取り組みとしてプロジェクトを支援しています。同チームは「モータースポーツのみならず、軽くて耐久性の高い素材が不可欠な業界にとって新しい可能性を切り開く一歩になる。持続可能性への広いコミットメントの一環として、技術革新の実証の場となることを目指したい」としています。