世界には二院制の議会を採用している国が数多くありますが、二院制議会(※2)に関する様々な側面について、両院間の制度的な違いそのものだけではなく、それが政策形成とその結果に及ぼす影響など、これまで広く研究されてきました(Heller 2007;Mueller, Vatter and Dick 2023;Shell 2001;Tsebelis and Money 1997など)。
(2)今回の研究で新たに実現しようとしたこと、明らかになったこと、そのために新しく開発した手法
本研究は、新たに性別の視点を取り入れることで、二院間の制度的な違いの影響に対する理解を深めようとしました。また、一部の既存研究では、日本の有権者が必ずしも女性候補者に否定的な態度を持っているわけではないことが示唆されています(Horiuchi, Smith and Yamamoto 2020;Kage, Rosenbluth and Tanaka 2019)。しかし、本研究は国会の二つの議院間の男女比率の差に焦点を当てて、有権者が女性候補者をより支持しようとする「条件」を特定しているという点で目新しさがあります。さらに、候補者の立候補意欲の変化にも注目している点も、研究の新規性を高めています。