図3 は、イルミナントA標準LEDの点灯劣化試験の結果を示しています。従来の標準電球は、20時間程度点灯すると照度値が0.4~0.5%低下するため、例えば、20時間点灯ごとで再校正など、定期的に上位の校正機関で再校正を行う必要があります。イルミナントA標準LEDは組み立て前に実装するLED素子の安定化処理(点灯電流値よりも大きい電流値を流す枯化試験)を適切に行うことで、点灯劣化を約0.02%/20 h (約400時間の劣化試験の結果の平均値)と、従来の光度標準電球に比べて20分の1程度まで抑制し改善することができました。点灯劣化が少ないという特性は、メーカー・試験機関における校正周期を従来の光度標準電球よりも長くできるだけでなく、SI基本単位の一つである光度の不確かさの改善につながります。