京都府公立大学法人京都府立医科大学は、角膜移植に代わる新規治療法としてドナー由来の角膜内皮細胞を生体外で培養拡大後、高機能な培養ヒト角膜内皮細胞の懸濁液を水疱性角膜症患者の前房内に移植する革新的な再生医療技術である培養ヒト角膜内皮細胞移植を開発してきました。2013年12月10日に京都府立医科大学附属病院で水疱性角膜症に対する培養ヒト角膜内皮細胞移植の臨床研究を世界で初めて開始し、2年間の観察期間を終了した最初の11例の成果をまとめた論文がThe New England Journal of Medicine(2018年3月15日版)にOriginal Articleとして掲載されました。
S-RACMO株式会社は、住友化学株式会社と住友ファーマ株式会社により、2020年9月に設立された合弁会社です。再生医療、細胞治療の早期普及および産業化に貢献すべく、再生・細胞医薬分野の製法開発、製造などの受託(Contract Development and Manufacturing Organization)事業に取り組んでいます。S-RACMOは住友化学が有するiPS/ES細胞の基盤技術や医薬品の受託製造に関するノウハウと、住友ファーマ株式会社が再生・細胞医薬事業における複数のプロジェクトで培った高度な製法開発や製剤開発などのノウハウを生かす考えで設立されています。