4月26日は、世界知的所有権機関(WIPO)を設立する条約が発効した日(1970年4月26日)に由来して、「世界知的財産の日(World IP Day)」に指定されている。知的財産が日常で果たす役割についての理解を深め、発明者や芸術家の社会の発展への貢献を記念するこの日に合わせて、毎年、世界中で様々な記念行事が開催される。なお、日本ではこれまで、「世界知的所有権の日」という名称が用いられてきたが、本年から「世界知的財産の日」に変更した。
今年の世界知的財産の日のテーマは、「IP and Youth: より良い未来のためのイノベーション」。世界各地でミレニアル世代やZ世代の若者たちがそのエネルギーと創意工夫、好奇心、創造性を駆使して、イノベーションの課題に立ち向かい、より良い未来に向けて舵を切っている。世界知的財産の日2022は、より良い未来への変化をもたらす可能性に満ちたこの世代を祝し、彼らが主導するイノベーションと創造性を称えるものである。
この日を記念して、世界知的所有権機関 (WIPO)日本事務所は、当日の4月26日(火)13時より、無料のオンラインイベントを開催する。本オンラインイベントは、来賓の特許庁長官・森 清氏の挨拶に始まり、基調講演では、竹中平蔵氏(慶應義塾大学名誉教授)より「イノベーションが世界を救う」と題した講演のほか、全日本学生児童発明くふう展を通じ長年、小中高生の発明奨励を行う発明協会の副会長である岩井良行氏(公益社団法人発明協会 副会長・専務理事、一般社団法人発明推進協会 会長)、「出る杭を伸ばせ!」と知財・創造性教育を進める東海大学学長の山田清志氏(学校法人東海大学・常務理事、東海大学・学長、教授)より講演をいただく。他にも、若手発明家・起業家の玉城絵美氏(H2L, Inc. CEO、琉球大学工学部教授)と内藤祥平氏(株式会社日本農業 代表取締役CEO)からのメッセージも予定されている。さらに、「つかまるよ、マジで。」で知られる日本民間放送連盟による違法アップロードへの啓発キャンペーン「違法だよ!あげるくん」のCM制作の裏側紹介、若手発明家・起業家によるパネルディスカッション、WIPO日本事務所長の澤井智毅とアナウンサーの坂本梨紗氏による「若者に伝えたいイノベーションと知的財産」をテーマにした対談、「全日本学生児童発明くふう展」・「パテントコンテストおよびデザインパテントコンテスト」において受賞した小中高生へのインタビューなど、盛りだくさんの内容となっている。