Science and Technology of Advanced Materials に、日本、東京農工大のYuto Ooiらと名古屋大の研究者が共著発表した本論文Suppressing the coffee-ring effect of colloidal dropletes by dispersed cellulose nonofibersでは、この問題の効果的な解決に、上述とは異なるアプローチとして、環境にも優しいセルロースナノファイバーの添加が有効であることを報告している。セルロースナノファイバーは全ての植物細胞壁の骨格成分で、植物繊維をナノサイズまで細かくほぐすことで得られる。著者らは粒径1.4μm ポリスチレンコロイド粒子を水に0.1 wt%の濃度で分散させ、添加するセルロースナノファイバーは平均直径20nm、長さ1μmの市販のセルロースナノファイバーを使用し、実験を行った。コロイド分散液に異なる3種類の濃度(0, 0.01, 0.1 wt%)のセルロースナノファイバーを加えたもの、およびセルロースナノファイバーを加えずコロイド粒子の濃度を増やしたものについて、それぞれの乾燥プロセスをディジタルカメラで観察した。
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Science and Technology of Advanced Materials誌(編集長:山口 周 東京大学教授)は、国立研究開発法人 物質・材料研究機構(NIMS)とEmpaが支援するオープンアクセスジャーナルです。日本が特に強い物質材料研究の成果を国内外に発信する原著論文誌(ジャーナル)として,日本で唯一の専門研究機関である物質・材料研究機構(NIMS)が刊行を支援し,特徴ある日本の物質材料研究を積極的に企画特集しています.また自薦・他薦によるレビュー論文を編集しています。