2017年5月31日



トレンド総研



~梅雨時の「スタイリングコスト」に関する調査~

髪悩み女性約9割が、髪型が決まらず出社経験!

梅雨時スタイリングで2.4万円・15時間ものコスト!?

82%の女性が感じる、髪質対策の「コスパの悪さ」

毛髪診断士が指南、本当にコスパのいい対策とは



生活者の意識・実態を調査する「トレンド総研」では、このたび、梅雨時の「スタイリングコスト」に注目し、レポートいたします。



クセやうねり、広がりなど髪悩みがある女性にとって悩ましいシーズン、梅雨。ヘアサロンに通って縮毛矯正を行ったり、ヘアアイロンを使ったりしてまっすぐな髪を手に入れたいと考えている女性も多いのではないでしょうか。

しかし、矯正直後の髪がきれいでも、その後髪ダメージがひどくなったり、クセが悪化してしまったりして結果的に“コスパが悪い”状態になっては元も子もありません。



そこで今回トレンド総研では、髪悩み女性の「スタイリングコスト」に関する調査を実施。事前調査で「髪悩みがあり梅雨時に髪悩み対策を行っている」と回答した女性250名にアンケートを実施し、梅雨どきの髪のクセを矯正するためにかけているお金・時間=「スタイリングコスト」をききました。さらに髪悩みがなく梅雨時に髪悩み対策を行っていない女性250名と比較し、どれだけのコストになっているのかを調査しました。



さらに、縮毛矯正などのヘアケアが髪にもたらす仕組みや、誤ったホームケアによってクセを悪化させがちなクセ毛女性の習慣についても毛髪診断士・永本羚映子さんにお話を伺いました。





【レポート内容】

1: 【調査結果】梅雨スタイリングコスト調査! 最大2.4万円・15時間のコストに

2: 【専門家インタビュー】専門家が指南、コスパのいい「髪質メンテナンス」とは





------------------------------------------------------------------------------------

1:【調査結果】 梅雨スタイリングコスト調査! 最大2.4万円・15時間のコストに

------------------------------------------------------------------------------------



はじめに、25~44歳の「髪悩みアリ・梅雨時対策アリ」女性250名と、「髪悩みナシ・梅雨時対策ナシ」女性250名に対し、梅雨時の「スタイリングコスト」について実態を調べました。



[調査概要] 

・調査対象:「髪悩みアリ・梅雨時対策アリ」25歳~44歳有職女性 250名、

「髪悩みナシ・梅雨時対策ナシ」25歳~44歳有職女性 250名

・調査期間:2017年5月23日~5月24日    

・調査方法:インターネット調査



◆梅雨時、髪型が決まらないまま出社したことがあるクセ毛女子は86%! 「上司に指摘された」人も    



はじめに、髪悩み女性に「梅雨時の髪悩み」についてききました。その結果、1位に「髪が広がる」(82%)、2位に「髪がうねる」(76%)、3位に「くせが強くなる」(74%)の順に。髪悩みによるスタイリングの課題がうかがえます。



実際に、「梅雨時にスタイリングが決まらず失敗してしまった」という女性も多いようで、髪悩み女性の86%が「髪型が決まらないまま出社したことがある」と回答(髪悩みナシ女性:36%)。「髪の広がりやうねりを他人に指摘されたことがある」人(41%)も4割超を占めます(髪悩みナシ女性:8%)。



ビジネスシーンでも「梅雨時になると髪が広がり気味になるので、職場の先輩から『髪がボサボサだね』と毎年言われる」(髪悩みアリ・32歳)、「上司から髪のクセを注意された」(髪悩みアリ・29歳)などの声がきかれ、髪悩みがない女性と比較すると“損しがち”であることがわかります。そんな梅雨時を「髪悩みが最も気になるシーズン」と感じている髪悩み女性は94%にもおよびます。



◆縮毛矯正、スタイリング剤…そのコストは梅雨1シーズンで最大24,390円!? 延べ約15時間にも

   

つぎに、梅雨時の「髪悩み対策」についてききました。その結果、1位に「ヘアアイロン・コテを使用する」(52%)、2位に「美容院で縮毛矯正を行う」(36%)、3位に「スタイリング剤を使用する」(35%)という結果になりました。

さらに、この髪悩み対策TOP3においてどれだけの時間とお金をかけているのか、「スタイリングコスト」を求めました。



その結果、1位の「ヘアアイロン・コテ」には「平均金額(購入費):8,789円、平均時間:11分」、2位の「縮毛矯正」には「平均金額(美容院での施術費):14,261円、平均時間:150分」、3位の「スタイリング剤」には「平均金額(1回あたりの購入費):1,340円、平均時間:6分」がかかっていることがわかりました。仮に今年の梅雨時、縮毛矯正を1回行い、さらに毎日寝ぐせなどをヘアアイロンで直し、スタイリング剤も使用するとそのコストは「梅雨1シーズンあたり24,390円、約15時間」にもおよぶことになります(梅雨時=44日間※として計算)。



※ 気象庁 「昭和26年(1951年)以降の梅雨入りと梅雨明け(確定値):関東甲信」より算出



しかし、これだけのコストをかけて対策しているにも関わらずスタイリングがすぐに取れてしまうという女性は少なくないようです。梅雨時、「朝のスタイリングが夕方取れているのに気がついたことがある」と回答した人は78%と8割近くにもおよびます。さらに、「梅雨時の髪質対策は『コスパが悪い』」と考えている女性も82%と大多数でした。



梅雨時のスタイリングにはしっかりと手をかけているにも関わらず、夕方にはスタイリングが取れてしまうなど「コスパの悪い」結果に陥っている髪悩み女性たちの実態がうかがえる結果になりました。





------------------------------------------------------------------------------------

2: 【専門家インタビュー】専門家が指南、コスパのいい「髪質メンテナンス」とは

------------------------------------------------------------------------------------



次に、梅雨時の「スタイリング」の仕組みや髪悩み女性におすすめしたいケア方法について、毛髪診断士・永本羚映子さんにお話を伺いました。



◆梅雨時クセ毛の原因はコルテックスの水分量…クセ毛女性はクセが目立ちやすいシーズンに 

           

まず、クセ毛が起きる原因は2つ。1つは「毛穴の形状によるクセ」です。毛根自体の形状が変形していて、曲がった毛根から毛がねじれて伸びていることで起きます。もう1つが「毛髪内の水分量によるクセ」。髪の内部は85%がコルテックスという繊維状のたんぱく質で占められています。その中には水分を吸いやすく膨らみやすい「オルトコルテックス」と水分を吸いにくい「パラコルテックス」の2種類があります。クセ毛の方は、この「オルトコルテックス」と「パラコルテックス」の配置に偏りがあるのです。特に梅雨時は、髪が水分を含んで広がる部分と変わらない部分の差が特に目立ってしまうため、いつもよりもクセがひどくなってしまう人が多いのです。



また、髪がダメージを受けたり、30代以降の方は加齢によって髪の水分・油分・たんぱく質のバランスが崩れることでよりクセが目立ってしまうこともあります。



◆髪にダメージを与えやすい縮毛矯正は髪質理解が必須! 美容師を選んで「コスパよく」施術を

    

今回の調査でも「ヘアアイロン」や「縮毛矯正」で梅雨時の髪悩みに対応するという人が多かったようですね。「縮毛矯正」は髪にダメージを与えやすい行為ですので、注意が必要です。



まず縮毛矯正では第1剤を髪に塗布してキューティクルを開いてコルテックスをゆるめ、S-S結合と呼ばれる髪の中の結合を切断します。さらに、ストレートアイロンをかけて髪表面のキューティクルを整え、S-S結合をストレートに並び変えます。そして最後に第2剤で切れた結合を固定し直します。この時どんな髪トラブルが起こりうるかというと、たとえば1剤目が髪質・状態にあっていない場合、過度のアルカリによって髪が過膨張し、開いたキューティクルから脂質・たんぱく質などが流出してしまうことが考えられます。すると髪のぱさつきの原因になり、弾力がなくなるので質感も低下しますね。



また、アイロンの段階でも過度なテンション(引っ張る力)による物理的なダメージが考えられます。無理なコーミングでキューティクルがはがれてしまう可能性があります。第1剤の薬液の影響で髪が軟化しているので、施術の熱ダメージが入っていきやすく、アイロンの高温による熱変性でツヤの減少が起きます。さらに第2剤を塗布する時に塗布量や放置時間が不十分で酸化不足が起きるとストレートの持ちや仕上がりが低下してしまいます。



そうしてまた髪のクオリティが低下しているところに、さらに縮毛矯正をかけるとどんどんダメージが広がってしまったり…。縮毛矯正は美容師の髪質理解と技量が必要とされる施術なのです。失敗したら元の状態にもどすのは大変。それこそ「コスパの悪い」対策になってしまいます。



◆髪質悩み女性は“雑貨レベル”のシャンプーではダメ…スキンケアレベルのケアを

    

ホームケアでは大切なのはまずシャンプー。洗浄力が高すぎるものは髪のダメージにつながってしまいます。「ノンシリコンシャンプー」が流行しましたが、「ノンシリコンであればOK」という時代ではなく、重要なのはシャンプー剤の洗浄成分を見極めることです。一般のシャンプー剤に含まれる成分の中には洗浄力が高いものが多く見られますが、髪や頭皮に対してトラブルの原因になることがあります。たとえば、たんぱく質系の洗浄成分メインに配合されたシャンプーなどは、頭皮にも優しく髪にも優れた効果が期待出来ます。



女性の中には「お顔のスキンケアにはお金をかけている」という人も多いと思いますが、シャンプー剤などに関しては意識が低く、単に洗えれば良い!というものを使用している人も多数見られます。髪は第一印象を左右しますし、髪のコンディションはその人の生活を表します。それくらい重要で大切なパーツですから、シャンプー剤等を選ぶ時は成分も気をつけて見てほしいです。



◆まずは髪質を知ること…足りないものを補う「髪質メンテナンス」を心がけてもっと扱いやすい髪に

      

また、縮毛矯正をするのならオススメは髪質に合わせたトリートメントを一緒に行うことです。髪に栄養を入れ、コルテックスの状態を変化させていくことが水分と油分のバランスをとることにつながります。自分の髪質を知って、足りないものを補っていく「髪質メンテナンス」が必要。髪質によってどんなトリートメントをブレンドすればよいのか割合が違います。トリートメントで髪質自体が改善されていくんですよ。髪質が改善されれば、縮毛矯正をしなくても扱いやすい髪になることもあります。

ぜひ髪質を見極めて、本当にコスパのいい対策を見つけてくださいね。





永本羚映子  毛髪診断士/サロン・ド・リジュー代表

1961年東京生まれ。髪の毛は若さのバロメーターであり、その人それぞれの生活の質が表れやすいことに気付き、

髪や頭皮に強く関心を抱くようになる。

髪を美しく健康に蘇らせるためには、その土台である「頭皮」へのアプローチも大切であるため、

本格的に取り組むために美容医学も学び始め、きちんとした結果の出る本物のヘアケア&スカルプケアを追求。

2002年、東京・広尾にサロンをオープン。

 













情報提供元: PRワイヤー
記事名:「 82%が感じる「コスパの悪さ」! 梅雨時「スタイリングコスト」に関する調査