2016/5/30



公益社団法人 東京都山岳連盟

日本山岳救助機構合同会社



山岳遭難者をドローンで捜索

東京都山岳連盟救助隊が新しい捜索技術を開発



ドローン搭載カメラにより行方不明の登山者や遭難現場を、いち早く

  安全に発見!!捜索費用や人員の節約にも効果的。



 公益社団法人東京都山岳連盟(本部:東京都千代田区、会長:亀山健太郎、以下都岳連と略)は、日本山岳救助機構合同会社(本社:東京都新宿区、代表社員:若村勝昭、以下jROと略)と共同で「ドローンによる山岳遭難捜索技術開発報告書」(A4判、23ページ)をこのほど発表した。

 これは、近年急速に普及してきたドローン(マルチコプター)を活用して、行方不明になった山岳遭難者を空中からのドローン搭載カメラでいち早く発見し、救出につなげようとする技術の開発である。さらには転落・滑落して負傷した登山者の発見、あるいは冬山での雪崩遭難の現場捜索にも活用できる新しい捜索方法である。

 最近、第3の登山ブームといわれ、登山者の増加が著しい。その結果、山岳遭難も増加の一途をたどっている。

 警察庁の統計によれば、平成26年度の山岳遭難は発生件数2293件、遭難者数2794人

で前年よりそれぞれ121件増、81人増である。うち、死亡・行方不明者は311人、また道迷い遭難は遭難件数の41.6%を占める。道迷いの結果、危険個所に入り込み転落・滑落する事故も多く、増加傾向が続いている。

 これらの捜索は警察や防災ヘリにより行われることが多いが、山麓から捜索隊が登って地上から捜索する活動も不可欠である。この場合、危険な個所や広大な山岳地をできるだけ短時間に隈なく捜索することが求められる。このため多大な人員や、時間、費用、そして二次遭難のリスクが付きまとう。

 これらを解決するために都岳連とjROでは、ドローン搭載のカメラによるリアルタイム映像により遭難者を発見できるかどうかの確認と、気候条件の厳しい中での飛行技術、機体の整備法などを研究してきた。

 都岳連救助隊とjROでは昨年5月より夏山および冬山における5回の現地テストを行い、その結果、ドローンからの空中捜索が遭難者の発見に著しく効果的であり、操縦自体も初心者でも可能であることが明確となった。また、遭難現場が特定できずに広範囲の捜索の場合“ここにはいない。このルートではない”などの不存在の確認も短時間に可能であり、より遭難の疑いの高い地点への集中的な捜索隊の投入により、効率的な捜索が行えることが明らかになった。

 都岳連救助隊員の実感では“ドローンによる捜索はきわめて有効、かつ実用的な捜索方法”との結論を得た。

 都岳連とjROではこの研究結果を都岳連内部のみでなく、全国の多くの山岳関係者や捜索関係者に紹介するため「ドローンによる山岳遭難捜索技術開発報告書」を発表した。さらに、この報告書を基に「山岳遭難・ドローン捜索マニュアル」を発行する。

 この報告書とマニュアルの入手希望者は下記の問合わせ先のjROへ申し込めば送付される(切手1280円分封入)。



本件の問い合わせ先:

 日本山岳救助機構合同会社(jRO:ジロー)

 〒160-0022 東京都新宿区新宿1-20-14 サンモール第8マンション203号 担当中嶋(なかじま)

 TEL:03-6273-1633(平日9:30~17:00)   FAX:03-6273-2501  

e-mail:main.jro@helen.ocn.jp    URL:www.sangakujro.com



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情報提供元: PRワイヤー
記事名:「 ドローンによる山岳遭難捜索技術開発