2016年3月29日



株式会社日立製作所

株式会社日立産業制御ソリューションズ

日本ストラタステクノロジー株式会社



製造分野向けに日立の産業用コンピュータと米国ストラタステクノロジーの

フォールト・トレラント(耐障害性)ソフトウェアを組み合わせたソリューションを提供開始

~設備・システムのダウンタイム低減、導入期間・コストを抑制~



 株式会社日立製作所(執行役社長兼COO:東原 敏昭/以下、日立)および株式会社日立産業制御ソリューションズ(取締役社長:髙山 光雄/以下、日立産業制御)、日本ストラタステクノロジー株式会社(代表取締役社長:三村 俊行/以下、日本ストラタステクノロジー)は、製造分野向けに、日立の産業用コンピュータ「HF-W7500モデル40」と米国Stratus Technologies, Inc.(以下、ストラタステクノロジー)のフォールト・トレラント*1(耐障害性)ソフトウェア「Stratus everRun Enterprise」を組み合わせたソリューションの提供を本日から開始します。

  本ソリューションは、「HF-W7500モデル40」に障害が発生した場合においても、「Stratus everRun Enterprise」により、仮想マシンが自動的・継続的な処理を行うことができることから、一般的に普及しているクラスタシステム*2の利用に比べて、設備・システムのダウンタイムを低減できるとともに、導入期間・コストを抑えることができます。

 今後、本ソリューションを、国内および日系企業が進出する海外の工場・プラントなどの製造分野に向けて、販売・ソリューションパートナーを通して積極的に拡販していきます。



 近年、工場やプラントにおいて、IoT(Internet of Things)を活用したオペレーションのさらなる効率化や故障の予兆検知など、モノづくりやサービスの革新が進められています。こうした中、さまざまな設備機器のデータ収集・蓄積やサーバなどの上位情報システムとの通信を担う産業用コンピュータは、重要な役割を担っています。産業用コンピュータに障害が発生した場合には、設備・システムの稼働停止や設備機器のデータ欠損によるシステム不具合などが発生する恐れがあり、万一の障害発生時にも影響を最小限に抑える高い信頼性が求められています。



 日立と日立産業制御の産業用コンピュータ「HF-W7500モデル40」は、24時間連続運転と10年の長期使用を想定した高い信頼性を有する「HF-Wシリーズ」のハイエンドモデルで、最長12年間の保守サービスを提供するとともに、複数国の安全規格に準拠しており、かつ複数言語ユーザインタフェースに対応しているなどの特長を有し、工場やプラントなど向けに豊富な納入実績があります。一方、ストラタステクノロジーの「Stratus everRun Enterprise」は、既存のアプリケーションの修正や複雑なインストールが不要で、2台1組のシステム上に仮想環境を構成し、データとメモリを常に同期化・冗長化*3を図るソフトウェアで、金融業、製造業、流通業、医療などのICTシステムで世界的に広く普及しています。今回提供を開始する「HF-W7500モデル40」と「Stratus everRun Enterprise」を組み合わせたソリューションは、こうした両製品の特長を生かすことで、重要機器である産業用コンピュータの高い可用性が可能となり、高い信頼性をシンプルに実現できます。

 なお、ストラタステクノロジーにおいて、「HF-W7500モデル40」と「Stratus everRun Enterprise」を連携させて稼働検証を実施し、「HF-W7500モデル40」は、産業用コンピュータでは初めて「Stratus everRun Enterprise」の検証済モデルとして認定されました。



■本ソリューションの特長

・2台の「HF-W7500モデル40」をLANケーブルで接続し、「Stratus everRun Enterprise」をインストールすることで、一方の「HF-W7500モデル40」に障害が発生した場合においても、自動的に他方のシステム上の仮想マシンが継続的に処理を行うことができることから、アプリケーションに影響を与えることなく、重要機器である産業用コンピュータの高い可用性を実現します。

・可用性が求められるシステム向けに一般的に普及しているクラスタシステムの利用に比べて、設備・システムのダウンタイムを大幅に低減できるとともに、短期間で導入でき、クラスタシステムに必要な共有ディスク装置が不要なため、導入コストを抑えることができます。

・物理的に2台の「HF-W7500モデル40」を冗長化して論理的に1台になるため、既存のアプリケーションをそのまま使用でき、かつ仮想マシン上のOS(ゲストOS)やアプリケーションのインストールは1回のみで済むため、シンプルな運用が可能です。

・「Stratus everRun Enterprise」上には最大24の仮想マシンを構築可能なため、複数の業務システムの統合も容易に実現します。



 日立では、産業機器事業のグローバル競争力を強化するとともに、オープンイノベーションを通じて、IoT分野における事業拡大に注力しています。今回販売を開始するフォールト・トレラントシステムはこうした方針に基づき提供するもので、日立および日立産業制御では本製品の拡販を通じて、社会・産業の発展に貢献します。



 日本ストラタステクノロジーは今年創業30周年を迎え、創業当時より無停止型コンピューティング専業のベンダーとして、社会インフラに多大な影響を与えるミッションクリティカルなシステムに連続稼動と「止まらない安心」を提供してきました。ICTシステムの活用による新たなビジネス価値が企業競争力を高める時代となった今、あらゆる企業の戦略的なIT基盤の構築を支援していきます。



*1 フォールト・トレラント:システムを構成する部品の一部に障害が発生した場合においても、システム全体が機能不全にならずに動作し続けること。

*2 クラスタシステム:本番系と待機系の2台のコンピュータを切り替える冗長化のことで、外部ディスクにより共用のデータを保持する。

*3 冗長化:故障に備えて平常時からあらかじめ予備のシステムを配備しておき、システム稼働を維持できるようにすること。



■本ソリューションの全体イメージ

本ソリューションの全体イメージはこちらの画像をご参照ください。

http://www.stratus.co.jp/corporate/press_room/news_release2016/images/everRun-HitachiFA_SolutionImage.jpg



■ストラタステクノロジーについて

 ストラタステクノロジーは、今日の「always-on world」環境において、止まらないアプリケーションの実現のための、インフラストラクチャを基盤とした可用性ソリューションの総合プロバイダです。ストラタステクノロジーはアプリケーションの書き換えなしでエンタープライズサーバからクラウド環境に「always-onインフラストラクチャ」の迅速な移行、展開を可能にします。当社の柔軟性のあるソリューションであるソフトウェア、プラットフォーム、およびサービスは、システム停止を極限まで回避し、お客様の重要なビジネスシステム性能を連続稼動させることを保証します。

詳細はウェブサイト:http://www.stratus.co.jpをご参照ください。



■日立産業制御ソリューションズについて

 株式会社日立産業制御ソリューションズは、日立グループの産業ソリューション事業を支える主要企業です。産業ソリューション事業、セキュリティ・画像ソリューション事業、組込みエンジニアリング事業、システムエンジニアリング事業およびプリント基板製造事業において、単独の技術では実現が困難な課題に対し、個々の製品や技術を全体最適の視点で組み合わせることで、お客さまの課題を共に見出し、解決する「顧客協創型ソリューション」に取り組んでいます。真価を発揮できるモノづくりの事業においては、パートナー企業と連携し、お客さまの期待に沿える技術・製品・サービスをグローバルに提供していきます。

詳しくは、日立産業制御のホームページ(http://www.hitachi-ics.co.jp)をご覧ください。



■株式会社 日立製作所について

 日立は、優れたチームワークとグローバル市場での豊富な経験によって、社会が直面する課題にイノベーションで応えます。日立は、電力・インフラシステム、情報・通信システム、建設機械、高機能材料、オートモティブシステム、ヘルスケアなどの社会イノベーション事業に注力しており、2014年度の連結売上高は9兆7,619億円でした。詳しくは、日立のホームページ(http://www.hitachi.com)をご覧ください。



■関連情報

・「HF-W7500モデル40」に関する日立のWebサイト

http://www.hitachi-ics.co.jp/product/hfw/w/products/7500m40/index.html

・「Stratus everRun Enterprise」に関する日本ストラタステクノロジーのWebサイト

http://www.stratus.co.jp/products/everrun/index.html

 

■登録商標について

everRunは、Stratus Technologies Bermuda Ltd.の登録商標です。



■照会先

株式会社日立製作所 インダストリアルプロダクツ社 電機システム事業部 電機制御システム本部

制御システム部 [担当:安見]

〒101-0022 東京都千代田区神田練塀町3番地 AKSビル

電話:03-4554-2620(直通)



株式会社日立産業制御ソリューションズ 営業統括本部 [担当:清水、川口]

〒110-0006 東京都台東区秋葉原6番1号 秋葉原大栄ビル

電話:03-3251-7253(直通)



日本ストラタステクノロジー株式会社 ソフトウェア事業部 [担当:本多]

〒102-0085 東京都千代田区六番町6 勝永六番町ビル

電話:03-3234-5562(直通)





情報提供元: PRワイヤー
記事名:「 日立の産業用コンピュータと米国ストラタステクノロジーのソフトウェアFT組み合わせソリューション提供開始