国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT、理事長: 坂内 正夫) ワイヤレスネットワーク研究所は、インド工科大学ボンベイ校(IITB、Director: Prof. Devang V. Khakhar)と共同で、インド国ムンバイ(旧ボンベイ)近郊のインターネット通信が困難な地域において、インターネットに接続するための無線通信インフラをホワイトスペース技術に基づくLTEシステムを利用して構築し、集落内の家庭においてWeb検索や子供の教育ビデオ視聴に利用できることを実証しました。インド国内の社会的な状況に着目し、通信効率が良いLTEシステムを用いてホワイトスペース通信の実証を行ったのはこれが初めてです。世界には有線ネットワークの敷設費用などの理由から通信インフラが整備されない地域が多い中、テレビ帯のホワイトスペースは、地形や障害物に対する電波の伝わり方の特性などから障害物等の影響を受けにくく、都市郊外の広域通信にも適しているため、デジタルディバイド(情報格差)問題の解消に向けての利用が期待されます。