「余ったら貯金をしよう」
というやり方で貯めようと思っても、余らないから貯まらない、というのはよくある話。
もちろん、ムリしてガマンをしなくても支出がふくらまずお金が残る、という習慣が身についてしまっている方は「あまったら貯金」でもしっかり貯金ができるかもしれません。
しかし、そんな体質になるまではなかなか時間がかかります。お金があるのに節約してなるべくお金を残そうと思うと、最初は強い意志が必要だからです。
「先取り貯金」法がおすすめです
そこで、どんな方にでもおすすめできる貯金の方法が「先取り貯金」です。
給料が入ったと同時に先取り貯金をして「なかったもの」として暮らす。それならやっぱり、自動的な先取り貯金のしくみを作るのが一番効果的。
財形貯蓄ができれば、給料天引きなのでまさに「なかったもの」になり最適ですが、職場で取り扱いがない場合は自動積立貯金がおすすめです。
とはいえ、毎月給料日の後に自分で別の口座に貯金するのは、たとえネット銀行でもやはり手間。
忙しくて手続きが数日遅れたりしているうちに、もう使ってしまって貯金にまわす余裕がない…など、貯金が続かなくなるおそれがあります。
その点、自動積立であれば毎月決まった日に一定の金額を積み立ててくれます。
一度申し込みをすれば毎月のアクションは必要なし。一回の積立金額は大きくなくても、時間が経つにつれて確実に貯まっていくのが魅力です。
ゆうちょ銀行の自動積立定額貯金のメリット
自動積立はどの銀行でもあると思いますが、なかでもゆうちょ銀行の「自動積立定額貯金」をおすすめします。その理由は、金利の高さや利便性ではありません。
「お金の払い出し(解約)が面倒」
「長い期間(最長6年)ほったらかしできる」
という商品性が、
「貯金をしても、少し貯まったらすぐに使ってしまう」そんな、ネットで解約できる定期貯金を利用して貯金が続かない方や「定期が満期になったらつい使ってしまう」という、1年程度の定期貯金をしても維持できないという方にピッタリなのです。
まず、ゆうちょ銀行特有の商品である定額貯金について知っておきましょう。
ゆうちょ銀行特有の商品である定額貯金について
10年で満期を迎える定期のようなもので、6か月ごとに金利が上がり、3年で金利は頭打ち。預入期間は半年複利で運用されます。
ただし、「6か月ごとに金利が上昇」というものが現在の低金利ではまったく関係なく、一律0.01%となっているので他行と比較しても金利面ではメリットはありません。
「預入期間が10年間」という特徴こそが、長期間ほったらかし積立貯金に適しているのです。
そして、その「定額貯金」を通常貯金から自動的に積み立てしてくれる商品が「自動積立定額貯金」です。
自動積立定額貯金は、毎月定額貯金を作ることになるので、満期日が1か月ずつ違う定額貯金がたくさんできるイメージです。
「預入の日から起算して6か月経過後は払戻し自由」とありますが、6か月以内でも解約できます。低い金利計算になってしまうだけであって元本割れはしません。
一回の積み立て金額は1,000円から申込が可能です。預入単位は1,000円、5,000円、1万円、5万円、10万円、50万円、100万円または300万円の8種類。
これは一口あたりの金額なので、たとえば一回に3,000円積み立てたいという時には「1,000円 × 3口」とすればOK。解約は口単位でできます。
積立期間は最初に預け入れる日から6年以内。つまり6年までほったらかしにできます。
毎月の積立日に加えて年に6回まで特別月として金額も別に設定できるので、ボーナスがある方は設定するといいですね。
少額でもいいからすぐに始めよう
ゆうちょ銀行の自動定額貯金の申込みは、ゆうちょ銀行か郵便局の貯金窓口でできます。一度申し込みをしてしまえば、あとは積立日に残高があれば自動的に貯まっていきます。
積立期間が終わっても、預け入れた日から10年間そのままにできます。
また、10年経過後の満期時には通常貯金に自動振替をする取り扱いも可能。
ただし中途解約はネットではできず、窓口に行かなければならないので気軽に払い出しできないのも貯まりやすいポイントです。
まとめ
先取り貯金を成功させたい人にゆうちょ銀行の「自動積立定額貯金」をおすすめするポイントは次のとおりです。
・ 毎月1,000円から始められる
・ 最長6年間自動で積立貯金ができる
・ 預けた日から満期まで10年間放置できる
・ 窓口に行かなければ中途解約できない
収入がまだ少ないから先取り貯金もむずかしい、あるいは今まで貯金がどうしてもできなかったという方。
毎月1,000円でもいいので自動積立を始めましょう。貯まる金額は大きくなくても、継続して貯金ができると自信がつきます。
積立を始めるのは早いほど有利! 金利が…、利便性は…、などアレコレ悩むより、今すぐはじめの一歩をスタートしてみませんか?(執筆者:野原 あき)
情報提供元: マネーの達人