保険とはどのような仕組みかご存知ですか?
保険料は、2つに分かれます。純保険料と付加保険料です。
純保険料
何かあった時に支払われる保険金の積立金
付加保険料
保険会社の運営費用(人件費やテレビCMなど広告宣伝費など)
契約者から見れば手数料です。実は保険は付加保険料が高すぎるのです。
驚くことに、保険の手数料は
20%~50%程度も取られている
のです。
付加保険料という名の手数料
保険を契約してすぐに解約をすると、大幅に元本が割れている原因はこの手数料です。
保険会社の運用方法
保険会社は、契約者から集めた保険料をどのように運営しているのでしょうか?
それは、
国内外の債券や株式を購入して運用をしています。
その運用費用に20%~50%もの手数料を支払っているというのが現状なのです。
保険は掛け捨てが基本
保険とは、万が一のことが起きた際、自己資金では準備できないお金を保険で手当てするものです。
相互補助の精神で、
「不幸が起こってしまったら、不幸が起こっていない契約者全員で助けてあげます。しかし、何も不幸がおきなければ、お金は戻ってきません」
という仕組みが基本なのです。
日本人は保険が大好き
「保険」というネーミングにだまされてはいけません。オーバーインシュアランスという言葉がありますが、保険の入りすぎを意味します。
日本人の1人当たりの保険料支払い額は世界トップ!
1世帯の年間保険料支払い額は、平均で40万円程度
世界一長寿な日本人が、世界で一番保険料を払うって、おかしくないですか?
なぜこんな現象が続くのか
日本の教育では、全くお金の勉強をせずに社会人になってしまうためです。
欧米では、早ければ幼稚園からお金の勉強をスタートします。その為、保険は資産運用には向いていないという事実を知っているのです。
保険は資産運用に適していない
保険がどれだけ資産運用に適していないのか、具体的に見ていきましょう。
子供の教育費を貯めるために検討する学資保険
今までは、子育て費用を貯めるのに代表的な商品でした。子育て世代にとって、教育費は頭を悩ませますね。
理由1 返戻率で考える
具体的な商品名は出しませんが、学資保険の返戻率は108%程度が一般的と言われています。
返戻率110%程度あれば、学資保険の中では良い保険の部類に該当すると思います。
100%を超えているので良い保険に思える
18歳払い済みで、返戻率が110%だとします。返戻率が100%を超えているのでなんとなく良い保険のように思いますよね。
18年間で利益が10%
年率0.55%程度の利益です。こんなに低い年率でしか保険が運営されていないのは、付加保険料が高いからなのです。
理由2 世界の経済成長率から考える
現在、IMF(国際通貨基金)が発表している世界の経済成長率は、2.5%~3%程度はあります。
と言うことは、株式投資や投資信託を通じて、世界に分散投資をしておけば、平均リターン3%程度は享受できるのです。
先ほどの学資保険の例のように、18年間投資をして平均3%のリターンが実現できれば返戻率は154%になります。
18年間、普通に投資をすれば154%の利益、一方、学資保険の返戻率は110%程度です。
この差はもちろん「保険会社の手数料」です。これが保険は資産運用に適さない理由となります。
それなら、2016年からスタートしたジュニアNISAを活用し、自分で運用をした方が賢いですね。
正しい知識が大切
正しいマネー教育を学べば、賢い選択ができるようになります。お金は命の次に大切なものです。
私たちは、お金を使って日々生きている訳です。今からでも遅くはありません、正しいマネー教育を身に付けましょう!
保険加入を検討する前に、
・ 資産運用には適していない
・ 掛け捨てが基本
を思い出してください。
そうはいっても将来が不安だと思う方もいるでしょう。その場合は、最低限の費用で掛け捨て保険に入り、最低限の保障を確保しましょう!(執筆者:渡邊 一慶)
情報提供元: マネーの達人