葬儀をすると決めたのなら、その規模を決めなければなりません。
そのときの判断材料となるのはどういったものなのでしょうか。
葬儀の規模を決める要素とは
葬儀の規模を決める重要な要素として、以下の4つが挙げられます。
1. 故人の年齢
2. 故人の交友関係や社会的立場
3. 故人や家族の希望
4. 予算
1つずつ見ていきましょう。
1. 故人の年齢
一般的に、年をとってくると、交友関係は狭まってきます。
90歳を超えた方などの場合、すでに子どもや兄弟、親族が亡くなっているというケースも珍しくありません。
そうでなくても、音信不通になったり、残された家族では連絡がつけられなかったりすることもあるでしょう。
そのため、故人が非常にお年を召していた、あるいは逆に幼すぎる場合は、葬儀の規模は小さくなります。
2. 故人の交友関係や社会的立場
故人の交友関係や社会的立場も重要です。
たとえば、働き盛りの人が突然亡くなったとしましょう。この場合、会社で付き合いのあった人がたくさん弔問にくると考えられます。
特に、学校の先生や政治家だった場合、小さい葬儀式場では十分な席が確保できないことすらあります。
学生さんなどのように、交友関係が広かった場合も少し考えたいものです。
3. 故人や家族の希望
葬儀は亡くなった人のためだけではなく、残された家族のためにもあります。そのため、家族の視点から葬儀の規模を決める必要も出てきます。
交友関係が非常に広かった人の場合、家族は弔問客への対応に追われてしまい、なかなかゆっくりとお別れをすることができません。そのため、故人や家族の願いで「家族葬」 にすることもあります。
家族葬
家族や親しい親族、極めて親密に付き合っていた友人たちだけで行うものであり、とてもこぢんまりとした葬儀です。
家族はゆっくりと見送ることができるため、現在では一つの葬儀のかたちのありかたとして広く知られるようになりました。
ただ、芸能人や政治家など、あまりにも多くの人と関わりがある方の場合は、「家族葬を行った後、別途お別れ会を開く」というケースもあります。
4. 予算
葬儀にはお金がかかります。その平均費用は200万円ほどですが、これをポンと出せる、という家庭はそれほど多くないのではないでしょうか。
このため、残された家族の経済状況から、小さなお式にすることもあります。
小さいお式にしろ大きいお式にしろ、
「故人を愛し、故人を見送ること」
が重要ですから、たとえ小さい規模のものだったとしても、恥じることは何一つありません。
ただ、弔問客が多く見込まれるのに小さなお式にしてしまうと、せっかく来てくださった方々にご迷惑が掛かってしまいます。
また、大きなお式にしても弔問客が少ないと、お金が無駄になってしまいます。
このため、「適切な規模」の葬儀を行うことが何よりも大切です。(執筆者:鍋谷 萌子)
情報提供元: マネーの達人