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株主優待のニュースで最近多いのが、「株式分割」と「優待拡充」を1度に発表する企業で、個人投資家としても、今までもらえなかった株数で株主優待を受け取れるようになるなら嬉しいものです。
筆者は、12月末に株式分割した「新日本空調」と1月末に株式分割する「モロゾフ」に注目。
過去に株式分割をした銘柄の株価がどうなっているかも調べてみました。
※最低購入価格・配当利回りは2025年1月17日終値
※特定の金融商品の売買の推奨を目的としたものではありません。
※購入手数料は含まれていません。
空調設備工事会社の新日本空調(1952)(株価1,836円、最低投資額18万3,600円)は、2024年11月11日に株式分割、株主優待の拡充を発表しています。
新日本空調(株)【1952】:株価・株式情報 - Yahoo!ファイナンス
・12月31日基準日で、1:2の株式分割
・株主優待は
(3月31日)300株保有で、変更前はカタログギフト2,000円→変更後カタログギフト3,000円
(9月30日)300株保有で、変更前は2年以上保有でQUOカード1,000円→QUOカード2,000円
株主優待内容を見ると、3月のカタログギフトは2,000円から3,000円へ増額。
9月は長期保有になりますが、QUOカード額が1,000円から2,000円に増えています。
株主優待については「株主優待制度の対象となる株主様のご所有条件は変更いたしません。」と書いてあります。
去年の2024年3月期では300株(分割後600株)保有していないとカタログギフトがもらえなかったところ、2025年3月期では150株(分割後300株)保有していればカタログギフトがもらえるようになったことからも「拡充」です。
株式分割、優待拡充を発表したのが11月11日。終値は1,955円。1月17日終値は1,836円なので下がっています。
株価下落の理由としては、2024年12月に三井物産の保有割合が減少したニュースや年初からの地合いの悪さもあるようです。
配当利回りは3.27%あります。
営業利益率は2020年より少しずつ上がっています。
営業利益、経常利益の額も増えていることがわかりました。
新日本空調は、オフィスの空調のほか、クリーンルーム、データセンターの空調、原子力施設の空調も手掛けています。
モロゾフ(2217)(株価4,770円、最低投資額47万7,000円)は、2024年12月13日に株式分割、優待の拡充を発表。
・1月31日基準日で、1:3の株式分割
・2025年7月の株主優待の対象:2025年2月1日付で実施の株式分割後、100株以上の株主
モロゾフ[2217]:株式分割、定款の一部変更および株主優待制度の変更に関するお知らせ 2024年12月13日(適時開示) :日経会社情報DIGITAL:日本経済新聞
注目は、新設された「分割後100~299株」の株主優待で、このほか、オンラインショップ優待割引(年4回20%割引で買える優待券、上限額は割引前1万円)ももらえます。
執筆時点は1月18日なので、まだ株式分割前。
100株では約48万円必要ですが、分割後100株なら1/3の額でよいわけです。
分割後100株を保有するには、例えば1月中に34株(16万2,180円)なら分割後は102株保有することになり、株主優待の権利が受け取れます。
今回の条件は「2025年2月1日付で実施の株式分割後、100株以上の株主」なので、1月28日に100株買付でも権利を受け取れます(1月の権利付最終日は1月27日、翌日の28日100株買付でも権利となるため)。
株式分割、優待拡充を発表したのが12月13日。終値は4,530円。1月17日終値は4,770円なので上がっています。
財務・業績ハイライト | 会社情報 | IR/会社情報 | モロゾフ株式会社
モロゾフの売上高を見ると、2020年や2021年は減っていますが、コロナ明けからは順調に回復。営業利益は微増、経常利益は微減です。
株価は現在は上がっていますが気になる点もあり、株式分割後はこれまで保有していない人が買いやすくなると同時に、現単元ホルダー(分割前に単元、100株以上を保有している人)からすると売られやすくもなるため、株価変動には注意が必要です。
2つの銘柄を見て感じるのは、株式分割と優待拡充が同時に行われる銘柄であれば、自然と株価は上がりそうだということですが、銘柄によって株価変動が違うとわかります。
過去、株式分割、優待拡充が同時に行われた銘柄では以下のとおりでした。
ソフトバンクの株価は…上がった
日本電信電話の株価は…下がった
AIAIグループの株価は…上がった
※記事執筆時点
いわゆる、豪華な株主優待を新設発表した場合は、株主優待の発表により株価が急騰しているケースもあり、一方で、逆のパターンもあります。
営業利益や経常利益がよければ株価は上がるだろうと予想していると逆の動きをすることもあります。
株式分割と優待拡充をすれば必ず株価が上がると言い切れませんが、分割後、これまでもらえなかった端株・単元未満株の株主も株主優待がもらえるようになるのは実質的な拡充ともいえ、魅力的に見えます。
株主優待内容の拡充があるタイミングで、優待内容が魅力的だと思って買ってみれば、もしかしたら上がるかもしれません。
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