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マンション選びの基準は人によって異なりますが、購入する際にはどの点を見て、何を最も重視して決定するのでしょうか?
一戸建てやマンションの売買や賃貸借するとき損しない 事前に知っておきたい5つのポイント
新築マンションに限らず、中古マンションを選ぶ際の選択基準について挙げてみると、
物件の値段
駅からのアクセス
周辺の環境
建物の構造や性能特に耐震設計が施されている物件
築年数
規模総戸数
階数や間取り
方角
等々これらの項目は、ごく当たり前といえます。
ここでは、中古マンションの購入後に後悔しない上質な物件を見分ける方法を上の項目とは少し違う視点で探ってみます。
中古マンションを探す際、一般的に不動産業者に物件の仲介をお願いすることになります。
良さそうな物件がある場合は、気に入った部屋を不動産業者に案内してもらいます。
その際に、確認する通常のルーティーンは、部屋の間取り、キッチン・バスルーム・トイレなどの水回りの設備、内装等です。
マンション選びは、「単に部屋だけを見て決める」だけではなく、「その部屋の隣近所にどのような人が住んでいるか」も気になるところです。
これを確認する方法は、マンションの敷地も含めた建物の共用部分を見ることです。
共用部分はそこに居住している住民の生活スタイルもある程度垣間見ることができるからです。
「共用部分」とは、エントランス、廊下、階段、エレベーター、庭、駐車場・駐輪場、その他の共有施設等、並びにバルコニー、テラス、専用庭等以下バルコニー等が該当します。
バルコニー等は、専用的に使うことができる部分ですが、災害時の避難経路になるため共用部分に属します。
マンションなどの集合住宅は一つの敷地と建物に多くの世帯がその中で一緒に暮らすことになります。
暮らしやすく快適な生活を営むためには住人が守らなければならないルールが存在します。
そのルールは、入居前に配布される管理規約や重要事項説明書で一般的に明文化されていますが、共用スペースは、管理規約があるかどうかに関わらず、全ての住人が共有する場所です。
したがって、個人の私物でそのスペースを占めてはいけません。
共用スペースを見ることで、
・住人のモラル
・コンプライアンス意識
・管理会社・管理組合が行う共用部分の管理状況
を一目で確認できることになります。
気に入ったマンションを、「日中、夜、雨天の日、晴れの日」など、違う時間帯や天候の度に現地に足を運ぶことは、近所に住んでいる場合以外、あまり現実的ではありません。
マンションを見学した時間帯や天候によって、なにをチェックポイントにしたらよいのか、具体的な項目を次に挙げて見ます。
例えば、ゴミの分別では収集場内の整理整頓および分別がしっかりされていれば、管理会社や管理組合などから住人への周知徹底が図られていることが分かります。
また、「庭木は剪定されている」「枯れた草花はないか」等々、これらの状況は実際に見て分かることです。
上述のように共用スペースについては管理状況を見れば一目で分かります。
これには管理組合や管理会社の力量も深く関わってきます。
管理組合は住人から構成される組織です。
管理会社は管理組合から管理・運営を委託される関係にあります。
その主な役割は共に「マンション共用部分の維持・管理」ですが、管理会社は、
管理人の配置
共用部分の清掃
エレベーター等の保守・点検
管理組合が行う集会の開催や規約の作成
クレーム対応等のアドバイスやサポート
などを行います。
この力量をチェックする方法は、マンションを見学して上述の状況を観察するだけでも分かります。
一目で確認できない重要なポイントのうち、「共用部分の大規模改修や建替えに備えた修繕計画と実施状況」は管理会社や管理組合にとって最も重い役割の一つです。
これについては、一般的に、立案された長期修繕計画に則って改修や建替えが実施され、その状況を履歴に残す仕組みがあります。
この長期修繕計画については、建物の資産保全と維持を目的としているため資産価値に直結する重要な項目です。
・長期修繕計画に基づいた修繕積立金の額なのか?
・長期修繕計画は何年ごとに改定しているか?
国土交通省の「長期修繕計画作成ガイドライン」は約年毎の見直しとなっています
・長期修繕計画の改定のタイミングは計画通りか?
・長期修繕計画の実績は記録されているか?
・長期修繕計画と実績に大きな乖離はないか?
・修繕積立金の不足や滞納はないか?
・修繕・改修業者の選定基準等のプロセスがあり、その実績について第三者のチェックを受ける仕組みがあるか?
これらのチェック項目については、適正かどうかの判断が難しいので、この情報を把握している不動産業者に確認するのが良いでしょう。
管理組合の取り組みや資金管理が良好である場合は、将来的に資産価値の維持に貢献すると見込まれます。
これらが不十分な場合は、管理組合や管理会社が組織としてしっかり機能していないことになるので、購入予定のマンションを終の棲家として検討している場合は、再検討が必要かもしれません。
ここでは触れていませんが、これから住むかもしれないマンションやその周辺地域の地盤の強度地盤沈下や液状化等または洪水や浸水などのリスクについては、とても気になるところです。
これらの情報については、不動産業者からも説明を受けると思いますが、国土交通省の「※全国ハザードマップ」をネット検索して見ることができるので、自分でも事前に調べて確認しておくと良いでしょう。
※該当する地域の情報は、「全国ハザードマップ」をネット検索して、市区町村名と丁目をクリックすれば、各市区町村が公表している情報をみることが可能です。
いずれにしても、「品」が良く「資産価値」が下がりにくいマンションを見つけるためには上述した視点も採り入れてみてはいかがでしょうか。