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個人の住民税には「均等割」と「所得割」があり、住民税非課税世帯は均等割と所得割の双方がかからない世帯をいいます。
所得割は、所得金額に応じて住民税を課すもので、所得税と同様、所得金額が多い人ほど納納税額が増えます。
均等割は、住民一人一人から定額で住民税を徴収する制度です。
所得割とは違い、納税額は固定されていますので、所得の大小で金額が変動することはありませんが、所得割の支払いが無い人でも均等割の税負担が発生することはあります。
住民税非課税世帯は、所得額や扶養親族の有無など、世帯の状況によって対象となる要件が異なります。
対象年の1月1日において、生活保護法による生活扶助を受けている人
障害者・未成年者・ひとり親・寡婦の人で、前年の合計所得が135万円以下の人
前年中の合計所得金額が次の計算式で求めた金額以下の人
控除対象配偶者または扶養親族を有する場合
35万円×(本人+被扶養者の人数)+31万円
控除対象配偶者および扶養親族のいずれも有しない場合
45万円
前年中の総所得金額等の合計が次の計算式で求めた金額以下の人
控除対象配偶者または扶養親族を有する場合
35万円×(本人+同一生計配偶者+扶養親族)の人数+42万円
控除対象配偶者および扶養親族のいずれも有しない場合
45万円
参照:個人市民税・県民税の納税義務者(船橋市)
千葉県船橋市の場合、ひとり親が会社員やパート・アルバイトで生活をしているケースでは、給与収入が204万4,000円未満であれば住民税非課税世帯に該当します。
地方自治体によって基準が違うこともあるため、ご自身が住民税非課税世帯に該当するかを判断する際は、お住いの自治体のホームページ等で要件をご確認ください。
「収入金額」と「所得金額」は似ている言葉ですが、意味は異なります。
収入金額は、お店の売上金額など手元に入るお金の総額をいい、所得金額は収入から経費を差し引いた金額です。
個人事業主であれば売上が収入、利益に相当する額が所得金額となりますので、売上が1,000万円ある方でも、赤字の場合には所得金額はゼロです。
一方、会社員やパート・アルバイトの方は、給与収入から給与所得控除を差し引いた額が所得金額(給与所得)となります。
給与収入金額-給与所得控除額=給与所得の金額
アルバイトで毎月10万円を稼いでいる人の場合、年間の給与収入は120万円、給与所得は65万円です。
住民税非課税世帯の判断は所得金額がベースとなりますが、複数の所得を得ている方については、各所得金額の合計額を基に判定するので気を付けてください。
住民税非課税世帯に該当するかの判断は毎年行いますので、昨年まで住民税非課税世帯だった方も、一定以上の所得が発生した場合には、非課税世帯の対象から外れます。
給与や年金が増えていない世帯において、住民税非課税世帯の対象外となるケースとして考えられるのは、株式や不動産などを売却し、所得が一時的に増えた場合です。
住民税非課税世帯の判定は対象年分中に発生した所得の総額で行いますので、毎月受け取っている給与や年金以外に臨時収入を得た年は、所得の総額が基準額を超える可能性があります。
事業所得
不動産所得
利子所得
給与所得
配当所得
譲渡所得
一時所得
雑所得
山林所得
退職所得
偶発的に発生する所得として多いのが、株式の配当金や売却益、相続した不動産の売却益です。
株式を特定口座(源泉徴収有)で運用している場合、原則確定申告は不要ですが、還付金を得るために配当所得を申告した場合、配当所得は合計所得金額に含まれます。
また、合計所得金額は特例控除適用前の金額で判断しますので、不動産売却の特例(3,000万円控除)を適用して譲渡所得に対する税金がゼロになったとしても、住民税非課税世帯から外れることがあるので注意してください。
住民税非課税世帯の所得基準は、扶養している家族の人数によって異なりますので、正確な所得基準額はお住まいの自治体に確認してください。
新型コロナウイルスや物価上昇の対策として、住民税非課税世帯に給付金等が支給されるケースがありますが、自治体独自の給付金については給付対象となる範囲を住民税非課税世帯以外に拡大していることもあります。
受給要件は給付金ごとに違いますので、個々に要件を確認し、必要に応じて住民税の申告手続き等を行ってください。
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