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クレジットカードの入会キャンペーンは、一定期間内に指定の額を決済するとキャンペーン特典として多額のポイントが得られることが多く、これを入会の目的にしている人も多いです。
筆者の場合入会時に加え、随時行われるリボ払いのキャンペーンにもしばしば参加して、こちらもカード決済を増やす点では目的は同じです。
カード会社の戦略に乗って消費を増やすのもいいのですが、年中キャンペーンに挑んでいる筆者には考え方があります。
・カード決済を増やす必要があるが、出費は極力抑えたい
↓
・別の方法で支払っている決済をカードに移せばいい
↓
・税金・保険料や、日常(スーパー、ドラッグストア等)の買い物、そして移動交通費
支払方法の決まっていない、税金(自動車税、固定資産税、住民税、国民健康保険など)のWeb払いをすることで、出費を増やさずキャンペーンが達成しやすくなります。
税金のWeb決済は一般のオンラインショッピングと異なり手数料が支払者負担となりますが、キャンペーン達成のためには気にしません。
これだけで利用ノルマを超えられるとは限らないので、日常のささやかな買い物にも使います。
電車に乗る際にクレジットカードが使えると、重宝します。
たとえ180円区間でも、家族2人の分まで支払い、往復すれば1,080円(180×3×2)にもなるのです。キャンペーン達成に大きく近づきます。
電車に乗るのにクレジットカードを使えたとして、毎回使いたいわけではありません。
交通系ICに、ポイントの付くクレジットカードでチャージをしているならばそちらのほうが得というのが普通です。
Androidユーザーの筆者の場合、モバイルSuicaを「エポスゴールドカード → au PAY → au PAYのSuicaとチャージして、還元率2.0%で使っています。これは大部分のクレジットカードよりは高い還元率です。
それからSuicaでJR東日本を利用する場合、JREポイントが付きます。
・同一月内に同じ運賃を10回支払…運賃1回分をポイント還元
・同一月内に同じ運賃を11回以上支払…運賃10%相当をポイント還元
定期券を持っていない筆者の場合、同一区間によく乗ることでポイントをもらっています。
各私鉄にも、PASMO利用での同様のサービスがあります。
クレジットカードが使えても、多用するとこの特典を消してしまいます。
あとは、交通系ICの料金のほうが、切符より数円安い場合が多いメリットもあります。
これからタッチ決済で乗車可能な区間が増えていきますが、交通系ICのメリットが急に失われるわけではないので、当面併用状態が続くものと思われます。
駅でクレジットカードを使う方法は、次のいずれかです。
・券売機で切符を買う
・タッチ決済で自動改札を通る
関東では、次の鉄道会社の駅券売機で切符購入にクレジットカードが使えます。
・JR東日本(指定券券売機)
・小田急電鉄
・都営地下鉄(1日券等企画きっぷのみ)
JR東日本の場合、近距離の切符を買う通常の券売機ではなく、指定券券売機でカードサイズの大きな切符(俗にマルス券)を購入できます。
「品川→渋谷」といった近距離の切符も発行できます。
右下にある小さな「乗車券・株主優待」ボタンから進み、「人数」「期日」「発駅と着駅」「片道か往復」をそれぞれタッチして確定後カードを挿入する、非常に手間の掛かるものです。
面倒ではありますが、カード入会キャンペーンのためなら苦ではありません。
2023年9月1日からこの券売機では、他区間相互発着500円以下の切符が購入できなくなりました(JR東日本からはリリースなし)。
不正乗車防止のためと思われますが、その駅発着の人には関係ありません。引き続き金額に関わらず発券できます。
券売機を使う人は減ったため、待たされることも、逆に他人に迷惑を掛けることも減っています。
参照:東日本旅客鉄道株式会社
JR東日本の1日券も、指定券券売機で発券できます。
23区内を異動する場合、1日券には次のものがあります。
・都区内パス(760円)
・東京フリーきっぷ(地下鉄、バスにも乗れて1,600円)
これらの1日券はモバイルSuicaアプリでも発行できて、利便性はそちらのほうが高いでしょう。
Apple PayまたはGoogle Payに登録したクレジットカードなら、モバイルSuicaアプリで決済できます。
ただどんなカードでも、券売機での紙券購入なら確実にカード利用となります。
参照:東日本旅客鉄道株式会社
関東の私鉄では小田急だけ、通常の券売機でのカード購入が可能となっています。
参照:Odakyu Electric Railway Co., Ltd.
都営地下鉄の券売機では、次の1日券がクレジットカードで購入可能です。
・都営まるごときっぷ(バス、都電等の都営交通すべて乗れて700円)
・都営地下鉄ワンデーパス(四季ごとに期間を定めた土日のみ。都営地下鉄だけ乗れて500円)
・都営地下鉄・東京メトロ共通一日乗車券(900円)
・東京フリーきっぷ(都営交通、東京メトロ、JR東日本に乗れて1,600円)
参照:都営交通
カードタイプPASMOを持っていれば、PASMOでの発行もできます。
クレジットカードのタッチ決済で電車に乗る実証実験が全国で進んでいます。
処理速度の速い交通系ICに利点があるとされてきた都市部でも、徐々にタッチ決済可能な路線が増えてきました。
首都圏でのタッチ決済乗車可能な私鉄です。
・江ノ島電鉄
・東急電鉄(田園都市線、世田谷線。2024年全線対応予定)
・東京メトロ(2024年予定)
現状、Mastercardは対応していません。
東急電鉄はすでに開始していますが、次の通り条件付きです。
準備なく改札をくぐれるわけではなく、事前に1日券の購入が必要となっています。
・デジタルチケットサービス「QSKIP」サイトで事前にカード決済
・クレカタッチ以外に、チケットのQRコードを発行して専用改札を通る方法もある
・Mastercard決済の場合クレカタッチはできないので、QRコードを使うことになる
・現在次の3種類の1日券に限り購入可能
「田園都市線・世田谷線ワンデーパス」
「田園都市線・世田谷線・東急バス ワンデーパス」
「世田谷線散策きっぷ」
東急電鉄では10月31日まで、TOKYU CARDでQSKIPを利用の際、50%キャッシュバックキャンペーンを実施中です。
参照:東急電鉄株式会社
知っておくと役に立つかもしれない、「電車とクレジットカード」の関係を見てきました。
入会キャンペーンその他、消費を増やすキャンペーンなど無意味だと思っていらっしゃる方もいるでしょうが、案外日常の中に種が隠れているものです。
電車もその一つです。ぜひ活用してください。(執筆者:金融系ライター 沼島 まさし)
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