令和4年も年末が近づき、年明けになれば確定申告シーズンが到来します。

新型コロナウィルスが流行して以来、行政関係の手続きもオンライン化が少しずつ進んでいますが、行政の代表的なオンライン手続きと言えば「e-Tax」です。

e-Taxの名前は知っているけど、利用したことがないという方は多いと思いますので、今回は確定申告をe-Taxで行うメリットについて解説します。

収入と所得の見積額がわからない方が「年末調整」の際に参考にすべき書類

1. 還付金の振込手続きは書面申告よりも優先して行われる

還付申告を行う方は、e-Taxで申告書を提出することで、書面申告より早く還付金を受け取ることができます。

書面で還付申告を行った場合、還付金が振り込まれるのは4週間から8週間程度かかります。

申告期限(翌年3月15日)付近は、税務署に提出される申告書が激増するため、還付金が振り込まれるのが2か月先になることも珍しくありません。

一方、e-Tax(電子申告)で還付申告手続きをした場合、2週間から3週間程度で還付金が振り込まれます

確定申告間近であっても、国税庁は3週間程度を目安に還付すると明言していますので、少しでも早く還付金を受け取りたい方はe-Taxがオススメです。

2. 自宅から申告書の提出が可能

e-Taxは自宅のパソコンやスマホから申告できるため、税務署へ行かなくても申告書が提出できます

税務署は原則平日しか開いておらず、会社員など日中忙しい方が税務署に出向くことは難しいです。

しかし、e-Taxなら休日はもちろんのこと、平日の夜に申告書を作成し、提出することが可能です。

確定申告期間はメンテナンス時間を除き、いつでもe-Taxが利用できる状態となっているため、現役世代の人ほどe-Taxを利用する恩恵が大きいです。

3. 自動で税額計算をしてくれる

国税庁ホームページには、「確定申告書作成コーナー」のページが設けられており、e-Taxソフトを導入しなくてもe-Taxで申告できます。

確定申告書に記載する金額は6桁や7桁と大きく、桁を間違えて計算してしまうケースもありますし、はじめて申告書を作成する人は記載場所を間違えてしまうミスも起こりやすいです。

それに対し「確定申告書作成コーナー」で申告書を作成する場合、税額計算は自動で行ってくれるため、計算ミスが起こりません

また会社員など、年末調整済の方が医療費控除や寄附金のみを申告する際は、専用のフォーマットを用意していますので、記載漏れや記載誤りへの対策も施されています。

還付申告手続きは年明けから可能

令和4年分の所得税の確定申告期間は、令和5年2月16日から3月15日の1か月間ですが、還付申告の方は年明けから申告書を提出することが可能です。

令和4年分に対応した国税庁の申告書作成コーナーは、令和5年1月上旬に公開される見込みとなっています。

自宅から申告手続きを行うことができれば、税務署に行く時間だけでなく交通費も節約できますので、e-Taxでの申告に挑戦してみるのはいかがでしょうか。(執筆者:元税務署職員 平井 拓)

「103万超えてるけど、大丈夫だろ...」 マイナンバー制度で今年の年末調整はごまかせない 虚偽の申告が発覚するカラクリ

「年末調整」しないとどうなる? 手続きしなかった場合のデメリットを解説

【年末調整】年金受給しながら働いている会社員が前後で注意すべき点2つ

情報提供元: マネーの達人
記事名:「 e-Taxで確定申告手続きをするメリット3つ 還付申告手続きは年明けからOK