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ところでこのAmazon Musicには、実は2つの種類があることはご存じでしたでしょうか。
この2つの何が違うのかといえば、
Amazon Music:ショッピングの際の送料が無料になる「Amazonプライム会員」になると自動的に利用できるようになるサブスクサービス
Amazon Music Unlimited:プライム会員の会費プラス月額880円(税込)、会員でないひとは月額980円(税込)で利用できる音楽聴き放題のサブスクサービス
Amazon Music Unlimitedの方は一般的な音楽のサブスクサービスと同じようなサービスとなっていて、若干聞ける曲のラインナップは異なることもありますが、他のサービスで聞ける曲がほぼ同じように楽しめるサブスクです。
一方のUnlimitedがつかない方のノーマルのAmazon Musicは、これまではUnlimitedよりも聞ける曲数がかなり少ないという、限定的なサブスクだったのですが、
というのが話題となっているのです。
Unlimitedと比較してどの程度曲の制限があったかといえば、約1億曲が聴けるUnlimitedに対して、ノーマルのAmazon Musicは200万曲と、聞ける曲数が非常に限定されていました。
しかしこの聞ける曲数が2022年11月1日より、Unlimitedと同じ1億曲になったのです。
いままではどちらかというとあまり人気がなく、やや古めの曲しか聴けないのがノーマルのAmazon Musicでした。
しかし一気に曲数がUnlimitedと同じになったということは、すでにプライム会員になっていれば、他の音楽サブスクサービスは不要になるのかと思ってしまいますが、実はそうでもなかったのです。
プライム会員がプラス880円(税込)を支払って利用できるAmazon Music Unlimitedは、先ほど説明したとおり、ほぼ他のサブスクサービスと同じように利用できます。
そこでもし、プライム会員が追加費用なしで利用できるAmazon Musicの聞ける曲数がUnlimitedと同じになったのなら、Unlimitedに追加費用を支払う必要はなくなってしまいます。
そのため当然ながらUnlimitedと差別化されているわけで、その違いはひとことで言えば「使い勝手」となります。
具体的にいえば、聞ける曲数が増えたAmazon Musicは、「この曲が聴きたい」と思っても、何曲か聴いているうちに曲を飛ばしたり戻ったりできなくなり、原則的にシャッフル再生しかできなくなってしまうのです。
これは
「自分でプレイリストを作ってシャッフル再生すれば、解決する」
と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、たとえプレイリストを作っても、自動的にその中にプレイリストに入れた覚えのない「傾向が似た曲」が混ざり込んでしまうため、自分がこの曲を聞きたいと思っても、ピンポイントで曲を選べなくなってしまったのです。
言うまでもなくこの仕様変更は、追加で課金するUnlimitedへの誘導が目的となっているからとなるはずです。
聞ける曲数が増えたのはお得なサービスになったともいえますが、この使い勝手の悪さはユーザーによっては「まったく使えない」と感じてしまうかもしれません。
しかし考えようによっては、「単純に曲数が増えたことがうれしい」という場合もあるでしょう。
例えば集中して音楽を聴くのではなく、BGM的に利用している方は、そこまで曲順にこだわらないでしょうし、勝手に傾向が似た曲が混ざっても、たいして気にならないはずです。
さらにAmazon Musicから傾向が似た曲をおすすめされることで、今まで知らなかった新しい曲との出会いも期待できます。
集中して自分の好きな曲の世界に浸りたいというわけでなく、BGM的な使い方であれば、好きな曲を見つけやすくなった新しいAmazon Musicは歓迎できる仕様変更ということもできるはずです。
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