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株価の下落が続いているのに、年金積立金の運用損が話題にならない理由
利上げ(金利上昇)は株価にとって逆風となります。
ちまたでは「利上げ幅」がフォーカスされがちですが、大事なのは高金利が「いつまで続くか」ということです。
金利が上がると、借金金利ももちろん上昇します。
企業からすると、
この期間が長く続けば続くほど、企業業績にマイナスの影響を及ぼし、株価もその悪影響を避けることは難しいでしょう。
また、金利が高いと、株式投資→債券投資という流れもより濃くなります。
安定性の高い債券に投資することによって4%や5%といった利息を得ることができるなら、あえてリスク(値動き)の大きい株式に投資する必要がなくなってきます。
株式に投資して大きなリスクを背負い、5%や6%といった利回りを得るよりも、値動きの安定している債券で年利5%程度を得る方が費用対効果が高いと考えるのは当然のことでしょう。
いずれにせよ、高い金利水準が長く続くことは、株価にとってはうれしくないことといえます。
2023年も今年同様、軟調な相場が続き、米国株の本格上昇はお預けとなる公算が大きくなっています。
ですが積立投資家にとっては、逆に良い話なのかもしれません。
絶好の仕込み期が長く続くということになるからです。
株式は「安く買って、高く売る」が基本戦略です。
安い時にできるだけ多く買うことによって、その後の上昇で大きな利益を得ることができるのです。
といったような不安や疑問もあるかと思います。
ですが、株価が軟調だからという理由で、投資を辞めるという選択肢は避けていただきたいと考えています。
続けていればいつかは上昇のタイミングが訪れるのが、これまでの米国株の歴史です。
ですが、そのタイミングがいつかを当てることはほぼ不可能です。
実際のところ、金利が下がってから株価が上がるというわけではなく、今後は利下げが行われるということが大勢の見方となった時に先んじて株価上昇となる可能性が高いです。
金利の動きと株価の動きが一致するわけではありません。
だからこそ動きを読むことが難しいのです。
私たち積立投資家が最低限するべきことは、
「その上昇の相場に居合わせる」
ということです。
初動の上昇相場に居合わせることが大切なことは、過去にも解説しています。
積立投資家にとって大切なことは、株価低迷の期間に関わらず、ただ愚直に積立を継続することです。
この低迷期間がいつまで続くかは、誰にもわかりません。
2024年も、2025年も低迷期が続く可能性は大いにあります。
どのように市場が動いたとしても、積立を継続すること。
これが将来の大きな利益につながります。
積立を続けるためにも
「余剰資金で、信頼できるファンドに投資しているか」
これを今一度再確認してみてください。(執筆者:FP技能士2級、証券外務員1種 冨岡 光)
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