固定資産税は、土地や建物を所有している場合に課される税金です。

ただ同じ地域にある土地でも、用途によって課される税金の額は異なりますので、

  • 固定資産税が高くなるケースと、
  • 固定資産税の減税措置が適用されるケース

をご紹介します。

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地価が高ければ固定資産税も高くなる

固定資産税は、固定資産の価値に税率を乗じて税額を算出しますので、基準となる固定資産の価値が高いほど、納税する金額は大きくなります。

固定資産税の基準となる土地の価値は、土地が所在する市町村が3年に1度調査を実施し、評価額を算定します。

一般的には、

時価相当である公示価格の「70%程度」が固定資産税評価額

とされているため、土地の購入金額よりも、固定資産税評価額の方が低くなることが多いです。

土地の価値を決める条件はいくつもありますが、特に影響の大きい要素が立地条件です。

面積が同じ土地でも、駅チカと駅から離れた場所にある土地では、駅チカの方が地価は高くなる傾向にあります。

また駅チカでも、東京都23区内の駅前の土地と無人駅前の土地では、23区内の土地の方が価値は高いため、その分固定資産税の支払いも多くなります。

住宅用の土地の固定資産税は安い

土地の固定資産税は、納税者の負担感に配慮するため、基準となる評価額を調整しているケースがあります。

たとえば住宅やマンションなどの居住用の建物の敷地は、課税標準額が軽減される措置が施されているため、居住用と未利用の土地があった場合、居住用の敷地として利用している土地の方が固定資産税は安いです。

一方で、居住用の建物を取り壊すなど、土地の利用用途を変更する場合、課される固定資産税が高くなることがあります。

親が自宅として利用していた土地を相続後に建物を取り壊し、駐車場として利用する場合、親が所有していた時よりも、固定資産税の支払いが多くなることもありますのでご注意ください。

固定資産税を抑えるためのポイント

居住用の土地に対する課税標準額の軽減措置は、土地の面積によって変わってきます。

  • 面積が200平方メートル以内の土地は「評価額の6分の1が課税標準額」となりますが、
  • 200平方メートルを超えると「課税標準額は評価額の3分の1」と、対象となる額は多くなります。

そのため固定資産税の支払いを抑えたい場合には、自宅を購入する際は土地の面積を200平方メートル以内にするのも手段の1つです。

また新築住宅に対する固定資産税を、一定期間減額する措置を適用している市町村もありますので、自宅を建てる場所の市町村選びも重要です。

不動産は所有しているだけで維持管理費がかかる

固定資産税は毎年支払う税金ですので、不動産を所有しているだけで維持管理費は発生します。

居住用として利用していない土地に対して軽減措置は適用されないため、土地を相続した場合には、毎年数万円の維持管理費がかかることも考えられます。

そのため、家計の支出を少しでも抑えたい場合には未利用の土地を処分し、固定資産税の対象となる財産を減らすことも検討してください。(執筆者:元税務署職員 平井 拓)

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情報提供元: マネーの達人
記事名:「 固定資産税が高くなるケースと安くなるケース 減税措置、立地、用途、面積など「抑えるためのポイント」とは