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以下、つみたてNISAを途中で売却するデメリットについて4つ例をあげて解説します。
かの有名なアインシュタインも下記のような言葉を残しています。
複利の効果は投資金額が大きければ大きいほど、また、投資期間が長ければ長いほど効いてきます。
積立を始めた数年では全くといってもいいほど実感できませんが、10年15年20年と投資を続けることによってその恩恵を受けることができます。
下図は金融庁HPの資産運用シミュレーションをもとに毎月3万円を年率5%で20年間運用した場合の表です。
運用収益が時間の経過とともに大きく増えていることが見て取れるかと思います。
20年の積立を継続すると投資元本720万円に対して約513万円の利息がつく計算となります。
長い期間続ければこれだけ大きな利息を手にすることができますが、始めて2年目だとまだ3.6万円しかついていません。
複利の効果を味方につけるためには長い期間の運用が必要になります。
「この下落がいつまで続くかわからない」
「どんどん資産が減っているのが耐えられない」
「一旦売却して上昇が始まってから投資を再開しようかな」
いつ底値をつけるか、そしていつ反転、上昇相場入りするかは誰にもわかりません。
残念ながら投資のプロと呼ばれている人たちでさえも正確に当てることは不可能です。
ではどうすれば上昇相場に乗ることができるのか。
それは相場に居続けることによって達成できます。
タイミングを読むのではなく、それがいつ来ても良いように準備しておくことが必要です。
相場急上昇のタイミングを逃してしまうと得られる利益が大きく減ってしまうことをご存じでしょうか。
詳しくは過去記事をご参照ください。
一つ紹介すると、1980年から2016年の間で、上昇率上位10日間を逃した(相場にいなかった)場合、得られた利益が約3分の1減ってしまうというデータがあります。
相場を読むことができるのであればそもそも積立投資ではなく、一括投資をするべきです。
その方がより簡単により短期で大きな利益を手にすることができます。
相場を読むことができないから積立投資をしているわけです。
相場の転換点となる大きな上昇を逃さないためにも常に投資を続ける(相場にいる)ことが大切です。
つみたてNISAで投資した後、途中で売却しても使ってしまった非課税枠は二度と復活しません。
30万円の非課税枠を使った場合は年内で残り使える枠は10万円のみです。
つみたてNISAを途中売却するということは国から認められた非課税という権利を放棄することと同義です。
多くの方が「節税」という言葉に敏感になっている今、このつみたてNISAを途中で売却するということがどれだけ損をしかねない行動なのか、冷静に考える必要があるでしょう。
また、途中で別の銘柄で積立することになったとしても過去に積立していた銘柄は売却せず、保有しておくようにしましょう。
追加投資しなくても運用は継続されます。
将来の利益の源泉となってくれるでしょう。
積立投資にとって大切なことはどのファンドに投資するのかではありません。
多少の経費率の違いは大きな問題ではありません。
どれだけ投資を続けることができるかです。
最悪、積立を継続できなかったとしても売却だけはしない「握力」が将来の利益を左右します。
つみたてNISAは長期間続けることによって初めてメリットがある制度です。
途中で売却するとデメリットしかありません。
途中で売却するデメリットを多くの方が理解し、厳しい相場環境の中でも積立を継続する方が一人でも増えれば嬉しい限りです。(執筆者:FP技能士2級、証券外務員1種 冨岡 光)
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